豊かで広大なフィールドと独特の生態系が特徴的な北海道での釣りは、釣りが好きな方にとっては憧れの場所と言えるのではないでしょうか?
特に季節のみならず「道央」・「道南」・「道東」・「道北」とそれぞれのエリアごとに豊富な生態系が育まれ、フィールドの特徴もさまざま。
支笏湖、洞爺湖では、野性味溢れるブラウントラウトやニジマス、アメマス、サクラマス、ヒメマスとも出会えますし、日本海や太平洋側で釣りをすれば海アメマスや海サクラマスとのかけがえのない出会いも。
また北海道ならではという「オショロコマ」や「イトウ」など貴重な魚に触れるチャンスもあります。
今回は、北海道をメインフィールドに置いている筆者が、北海道の釣りの魅力をたっぷりとお届けします!
この記事をご覧になると、北海道の釣りの魅力に触れ、ますますあなたも北海道の釣りに出かけたくなるでしょう。
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目次
全てのアングラー憧れの地、北海道の釣り!その魅力とは

私は北海道出身でかれこれ10年以上釣りを楽しんできていますが、北海道で釣りをすればするほど北海道での釣りに魅了されています。
私自身が思う北海道の釣りの魅力とは、やはり独特の魚種と狙えるサイズにあります。
海・川・湖どこでも規格外のサイズが狙え、北海道ではどんなに小さなポイントでも見逃せない、そんな緊迫感がたまりません。
そして何よりも、素晴らしいフィールドの数々が最大の魅力です。
美しい景色の中に入り込み自然と対峙している時間は五感が研ぎ澄まされ、全身が喜びに包まれるような感覚になります。
「北海道」エリア別の釣れる魚種とは?

一括りに北海道と言ってもとても広いです。
その広さは北海道を車で一ヶ月間かけて一周した私でも通ってすらいない所があるほど。
「北海道全てを巡って釣りをする!」
のも夢があって良いですが、現実的ではありません。
そのため、今回は北海道を大きく4つのエリアに分けて狙える魚を紹介していきます!
道央エリアでの釣り
北海道の玄関口、新千歳空港があるこのエリアは最大の都市札幌を拠点に観光をしながら釣りをしやすくお手軽に楽しめるのがポイントです。
お手軽といえど、狙える魚は夢に溢れているそんな素敵なエリア。
モンスタートラウトが潜む支笏湖・洞爺湖

新千歳空港から車で2時間以内の距離にある支笏湖、洞爺湖ではブラウントラウト、ニジマス、アメマス、サクラマス、ヒメマスといったトラウトが狙え、ビッグサイズも狙える夢のフィールドとなっています。
しかしどちらも攻略が難しい湖として有名なので、念入りな下調べは必要です。
ルアーやフライで狙うのがメインですが、ルアーで狙う場合はシーバス用のタックルの転用でも問題ありません。
日本海、太平洋沿岸は市街地から近くても釣り天国!

釣り初心者でもサケ釣りが身近にある北海道!
北海道においてなんといっても欠かせないのが海での釣りです。
日本海、太平洋どちらでも冬~夏の間までは海でのアメマス、サクラマス釣りでは多くのアングラー達で海岸線が賑わいます。
ほぼオールシーズンどのエリアの漁港や磯でもソイやアイナメ、カジカなどのロックフィッシュも超がつく大きいサイズが楽しめ、初夏になりだすとヒラメも狙える素晴らしいフィールドがあちらこちらにあります。
初心者やファミリー向けのサビキ釣りではイワシ、サバ、チカ、ニシンなどが釣れるうえにタイミングがうまく合えば数が狙えます。
投げ釣りでもカレイやホッケの数とサイズどちらも良い結果を望めるでしょう。
また、秋の風物詩である海での鮭釣りも良いポイントが数多くあるのが道央エリアの魅力。
ウキ釣りやウキルアー釣りで狙うスタイルが主流となっているこの釣りは初心者でも比較的簡単に釣れることから普段は釣りをしない人でも鮭釣りはする!という人がいるほど。
なんといってもイクラが魅力的な鮭釣りは釣り場が混雑しがちなうえにトラブルもたまに耳にすることがあります。
河口規制やルール、マナーをしっかり守って楽しみましょう!
小河川とあなどるなかれ、サイズと数のどちらも楽しもう!

美しいパーマークのヤマメちゃん!
北海道全域に言えることですが、基本的にどんな河川でもヤマメやニジマスが狙え、条件が合えばイワナやオショロコマが遊んでくれます。
本州よりもプレッシャーが少なく、魚の数も多い北海道ではしっかりと場所を見極めればかなりの高確率で良型のトラウトを手にできます。
小さいポイントでも一切の油断ができないので準備はしっかりとしておきましょう。
本州にはないトラウトフィッシングの魅力がたっぷりです!
道南エリアでの釣り
夜景でお馴染みの函館があるこの道南エリアは北海道の海釣りにおいて特にポイントが多いエリア!
特に日本海沿岸には魅力的な磯が多数あり、どの分野の釣りでもショアから超大物が狙えるとして人気があります。
函館を拠点に観光するスポットも充実しており、釣りだけではない楽しみも!
大人気の海サクラマス・海アメマス

本州アングラー憧れの海サクラ!
道南エリアはなんといっても冬からシーズンが始まる海サクラマス、海アメマスのメッカとして有名です。
毎年11月頃から釣れ始める海サクラマス、海アメマスを求めて極寒の中多くのアングラーが海岸線に集います。
また、島牧村では毎年12月から3月末まであめますダービーという海アメマスの大きさを競う大会も行われ、島牧村は大賑わい!
冬〜春の釣りは北海道が初めての方にとっては厳しいかもしれませんが、サクラマスとアメマスどちらも強烈なファイトと美しい魚体が魅力的です。
防寒をしっかりとして釣りに臨みましょう!
どんな場所もポイント!強烈なファイトを楽しめるロックフィッシュ!

道南エリアではロックフィッシュも狙える!
ロックフィッシュが盛んな道南エリアでは磯や漁港に超大物と言えるソイの50cm級やアイナメの50cm級が潜んでいます!
どんな小さなポイントでも想定外の大物が釣れるのでパッと見てガッカリせずに、竿を振り続けることが重要ですよ♪
また、名物のイカもタイミングが合えば狙うことができます。
40cmもある通称「パラソル」がショアから狙えるという夢のあるフィールドです。
ロックフィッシュが狙えるような磯やサーフではブリやヒラメも釣れます。
絶景に溶け込みながら大海原へフルキャストをするのも素敵ですね。
道南エリアでも他エリア同様に海での鮭釣りや川でのトラウトフィッシングを楽しめます。遊漁規則に従って遊びましょう!
道東エリアでの釣り
世界遺産の知床をはじめとした大自然が広がる道東エリアにはアングラー達の夢が詰まった素敵なポイントが多数あります。
河川、湖、海とどこでもグッドサイズのトラウトが狙えるうえ、道東でしか狙えないトラウトも存在します。
トラウト天国北海道の中でも特に魅力的な道東エリアは札幌市からは距離があります。
ただ、「オホーツク紋別空港」・「女満別空港」・「根室中標津空港」・「たんちょう釧路空港」・「とかち帯広空港」と空からのアクセスはしやすいのでそちらも視野に入れつつ釣りを楽しみましょう!
強烈なファイトを楽しめる道東の海トラウト!

海アメマスのグッドサイズが狙える!
道東エリアでは春から海岸線でアメマスが、初夏からはサクラマスが釣れだします。
そして何よりも目玉である夏からのカラフトマス、サケ釣りは道内各地から短い夏を楽しみに道東へ集結し、その強烈なファイトを楽しんでいます!
カラフトマスは主にオホーツク海でしか釣れないため、北海道でしか釣れない魚の中でも特に北海道らしい魚の一つ!
道東はモンスター級トラウトの宝庫!
道東エリアでは河川でモンスター級のニジマス、アメマスが狙えるため北海道のフレッシュシーンでも特に熱いエリア。

ビッグサイズの数釣りを楽しみたいならば道東へ、というのが北海道アングラー共通の認識です。道東には無数のポイントがあり一つ一つが見逃せません。
まだ見ぬ北海道ネイティブのモンスタートラウトを狙うならば道東エリアに行きましょう!
世界でも然別湖にだけ存在する宝石、ミヤベイワナ

出典:ミヤベイワナ[WEB魚図鑑:https://zukan.com/fish/internal658]
十勝管内にある然別湖では、出来る季節も人数も限られていますが世界でもここにしかいないミヤベイワナを狙うことができます。
世界のどこを探しても然別湖にしかいない、そんな素敵なターゲットの他にサクラマスやニジマスも狙えるというアングラー夢の地です。
ロマンに満ち溢れた釣りが沢山出来る道東はトラウトアングラーの聖地と言っても過言ではないでしょう!
北海道然別湖の固有亜種とされ、現在の調査では、然別湖のみに生息するとされている。
オショロコマとの亜種関係にあり、産卵期は9月〜11月。
環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に分類されているほか、北海道では天然記念物に指定されるほど貴重な魚。
道北エリアでの釣り
日本海とオホーツク海の2つの海域を有するこのエリアは幻の怪魚、イトウが狙える河川があることも含めアングラー垂涎の地となっています。
稚内空港、旭川空港と二つの空港があるため北海道外からのアクセスも比較的容易なこのエリアには観光地としても大人気の富良野や美瑛など、釣り以外の楽しみもある点がイチオシです!
そんな道北エリアの釣りはやはりなんといってもトラウトが大人気。
どのエリアでもトラウトフィッシングばかり人気すぎるのでは?という感じですが、北海道はなんといってもトラウトパラダイス。
対象魚は多く存在しますがランカーサイズのトラウトを狙えるのが北海道の醍醐味です。
幻の怪魚「イトウ」

そんな北海道の中でも特大の夢がある道北には日本三大怪魚の一つである幻の魚「イトウ」を狙えるフィールドがあります。
イトウを狙えるフィールドは天塩川、猿払川、朱鞠内湖の3つがメインです。
多くのサケ、マスは産卵を終えると死んでしまうのに対して、産卵を繰り返しながら長生きするというイトウは寿命が15年以上と長く、結果的に1m以上にまで成長するほど。
そんなイトウのファイトは想像を絶するものが待ち構えているため多くのアングラーが夢を追い、道北へ足を運んでいます。
生涯をかけてイトウを追う、そんなアングラーも少なくありません。
イトウは絶滅危惧種のため、当然キャッチアンドリリースが前提の釣りになります。
また、ランディングしてからも丁寧な扱いと素早いリリースが重要です。
イトウだけではなく他のターゲットも充実!

また、日本海とオホーツク海どちらの沿岸でも鮭やサクラマスが、オホーツク海ではカラフトマスが狙え、川ではニジマス、アメマス、ヤマメと一通りの魚種がターゲットとなります。
当然、ロックフィッシュやヒラメ、ブリ、ファミリー向けのサビキ、投げ釣りのターゲットも狙えるので気軽に釣りも楽しめます!
北海道の釣りで気をつけたいフィッシングルール!

自然豊かで大らかに思える北海道にもしっかりとフィッシングルールがあります。
特に気をつけておきたい点が大きく3つ。
- 内水面でのサケ・マスの採捕は原則禁止!
- 規制河川に気をつけよう!
- 河口規制を守ろう!
①基本的に、内水面でのサケ・マス採捕を禁止しています。例外として認められているケースもあるため、しっかりと確認しておきましょう。
②釣りそのものをしてはいけない河川もあります。しっかりとルールを守り釣りを楽しみましょう。
③サケ・マスのシーズンになると河口規制がかかっていてもルールを守らずに釣りをしている方を見かけます、河口規制もしっかりとチェックしましょう。
上記の3つは破ってしまうと密漁とみなされてしまうため、しっかりとルールを守り気持ちの良い釣りを楽しみましょうね。
▼北海道フィッシングルールに関しては「北海道公式ウェブサイト」をご覧ください!
避けては通れない、北海道ならではの恐怖。クマ

北海道で釣りをしている時、怖いのがクマです。
北海道では多くのクマ出没情報があり、人がクマに襲われる事故も毎年発生しています。
渓流での釣りだけでしょ?と思いがちかもしれませんが、北海道の場合エリアを問わずどこにでも出没すると考えていた方が良いです。当然海岸線にも出没します。
私自身も今までに二度、クマに遭遇しています。
その際は距離が遠かったため、大事には至りませんでしたが近距離で遭遇したらと思うとゾッとします。
そのため、北海道で釣りをするうえで心がけておきたいのは、クマ達の領域に自分が侵入しているという意識とせめて遭遇しないようにする努力です。
人が少ないポイントでは必ずクマよけの鈴を持ち歩くかラジオや音楽を流しておきましょう。
また、クマよけスプレーというものも販売しているのでそちらも持ち歩いておくのがベストです。
余談ですが、アイヌの方から聞いたクマよけテクニックとして空のペットボトルをベコベコと鳴らすのも効果的だそうなので、保険として行うのも良さそうです。
北海道での釣りにクマはつきもの、注意して楽しみましょう!
▼万一に備え熊よけスプレーを購入する!
▼熊よけに最適なカラビナ付きで音も大きい!熊よけ鈴
さいごに

今回北海道での釣りを簡単に紹介させて頂きましたが、ポテンシャルの高さが日本一と言っても過言ではないフィールドには多くの夢があります。
未だかつてないファイトや魚体の美しさ、食味に多くのアングラーが虜になることも納得です。
そんな夢一杯の北の大地を少しでも多くの人が長く楽しめるよう、適度なリリースも心がけることができたら最高ですね!
リリースしたうちのいくつかの魚達はより立派になってまた皆様のもとへ訪れてくれるかもしれません!
また、釣り場にゴミは必ず残さないようにしましょう!
クマの原因にもなりますし、釣り場自体が使えなくなる恐れがあります。綺麗な釣り場を意識してお互いが気持ちよく釣りを出来るようにしたいですね!
自然豊かな夢の大地、北海道へ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
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