釣り物が減ってしまいがちな夏季を中心に、ルアーマンを暑さも忘れて釣りに熱中させてくれる、チヌのトップウォーターゲーム。
この釣りがテレビや雑誌などのメディアによく取り扱われ出した、2010年頃に比べると、アングラーの数も増え、釣り場、釣り方ともにかなり開拓されてきた印象があります。
最近では、チヌ専用のポッパーやペンシルも増え、大きな釣具店では、チヌトップに適したポッパーやペンシルを集めた、「チヌトップコーナー」が特設されているのを見かけることもあります。
ここでは、日本に帰国時にチヌトップゲームを楽しんでいる筆者が、おすすめのルアーをまとめてみました。
今年の夏こそは、チヌトップゲームを始めたいアングラーもぜひご覧になってください。
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目次
チヌのトップゲームはやっぱりポッパー?それともペンシル?
もし、これから初めて”チヌトップ”に挑戦されるのであれば、大きな釣具店で専用コーナーを探し、ポッパーでもペンシルでもどっちでもいいので、気に入ったものを1つ購入して、とりあえず釣り場に向かえばOKです。
どちらでもきちんと釣れるので、心配無用です。
ただ、ポッパーにもペンシルにも、お互いに得意なシチュエーション、苦手なシュチュエーションがあるのも事実です。
状況に応じて使い分けることで、よりたくさんのチヌからバイトを得ることが可能なので、双方の簡単な特徴を紹介したいと思います。
ちなみにチヌトップゲームの始めた方や基本的な釣り方、タックルについては以下の記事を参考にしてください。ここでは、おすすめのルアーやその使い方、どのようなシーンで有効なのかをお届けしますね。
チヌに良く効くポッパーのアクションや使い方
ポッパーの大きな特徴として、スローに誘うことが可能という点があります。
基本アクションのポッピングでは、アクションとアクションの間を長く取ることで、ピンポイントをよりゆっくり探ることが可能です。
反対に、ペンシルの基本アクションのドッグウォークでは、どうしてもスイスイとルアーが早く進んでしまうので、ゆっくりじっくり一点を探るのには向いていません。
また、ポッピングの際に出る、”ポップ音”は調整が可能なので、例えば、より大きくポップ音を出すことによって、広範囲のチヌにアピールすることができるなど、ペンシルにはないメリットがあります。
ポッピング
竿先を動かし、ポコッポコッと音を立ててアクションさせる、”ポッピング”はポッパーの最も基本的なアクションです。
ポッピングのリズムやスピードは自由に調整が可能ですが
ここぞ!というようないかにもチヌが付いていそうな障害物周りなどでは少しゆっくりと、どこにチヌがいるかわからないようなオープンエリアでは少し速めにしてテンポよく広範囲を探ることを意識しましょう。
また、風が強い日や波が高い日、水が濁り気味の日など、チヌがルアーを発見し難いと考えられるような状況では、少しポッピングの音を大きめに立ててアピールすることで、より広範囲のチヌにポッパーの存在をアピールすることができます。
ドッグウォーク
ペンシルの基本アクションであるドッグウォークはポッパーでもある程度使えます。
ポッピングのためにある”カップ”が、水の抵抗を受けるため、ペンシルに比べてズンズンとスローに首を振りながらアクションをします。
ただ、ポッパーの種類によっては、あまりドッグウォークを想定されていない商品も多いので、そういったポッパーは無理にドッグウォークさせて使わないようにしましょう。動きが不自然になってしまいます。
GTポッピング
GTポッピングとは、ポッパーをポッピングする際のロッドの振り幅を大きく取り
ボゴー!ボゴー!と派手にアクションさせる、GTを釣る際に用いられるアクションのことです。
相手は、非常に警戒心の高いことで知られているチヌですが、意外なことにこれがよく効くことがあります。
ただ、やはり警戒心を抱いて逃げていくチヌも多く、いきなり1投目からGTポッピングをするのは、あまりおすすめではありません。
チヌに効くペンシルのアクションや使い方
ペンシルはポッパーに比べてあまりアクションのバリエーションがありませんが、一定のスピードでテンポよく探れるため、パイロットルアーとしてうってつけです。
基本的にラン&ガン、移動が多いチヌトップゲームでは、ポッパーに比べて使用頻度が高いアングラーが多いです。
筆者も、確率的に8:2ぐらいの割合でペンシルを主に使用しています。
ドッグウォーク
ペンシルの基本のアクションです。
一口にドッグウォークと言っても、ペンシルの種類によって、大きく2つのタイプに分けることができます。
1つ目は、浮き姿勢が水平気味で、スッスッと左右に流れるように首を振るタイプ。
2つ目は、浮き姿勢が直立気味で、アクションの度に、ヒョコヒョコとお辞儀するようにダイブするタイプです。
前者はシーバス用などのソルトルアー用のルアーに、後者はブラックバス用に多く見られます。
どちらもよく釣れることに変わりはないのですが、前者はアクションの度の移動距離が大きいため、広範囲をテンポよく探ることに向いており、後者はアクションさせても移動距離が小さいため、小場所やここぞというときに使うのに向いています。
お辞儀アクション
先ほど紹介した、浮き姿勢が直立気味のタイプのルアーによく適しています。
見えているチヌがいる時や、ここぞ!というようなピンポイントで、ポッパーをポッピングするようなリズムで、ペンシルをダイブ、浮上、ダイブ、浮上とじっくりと探っていきます。
音などが一切出ず、アピールができないので、確実にチヌが付いていると言えるようなポイントでないと、あまり使う意味がありません。
ペンシルの大きなメリット!外道でシーバスが良く釣れる(ポッパーではあまり釣れません)
ペンシルを使用する大きなメリットとして、外道にシーバスが釣れるという点があげられます。
なぜかポッパーではあまりシーバスが釣れないので、これはペンシルならではのメリットと言えます。
【保存版】チヌトップのおすすめルアー7選!
基本的に7㎝前後のポッパーやペンシルはなんでも使えます。
バス用でもシーバス用でもOKです。
こちらに特におすすめのルアーを紹介していますが、とりあえずタックルボックスに小さめのポッパーやペンシルが転がっていれば、それを使ってみるのがいいと思います。
Daiwa(ダイワ)モアザンソルトペンシル 70F (旧TDペンシル)
メーカー名 | Daiwa(ダイワ) |
サイズ | 7cm |
ウエイト | 4.7g |
入手しやすさ | ◎ |
飛距離 | 普通 |
フック | #8 |
おすすめアクション | ドッグウォーク |
飛距離やフックのサイズは普通ですが、本当によく釣れます。
とりあえず、Amazonでこれだけ購入しておけばOKです。
ゆっくりとドッグウォークさせると静かに滑るように、早くすると水面に飛沫をあげながらアクションします。
サイズの割にウエイトが軽く、ラインが横風を受けると水面を滑ってしまうのが難点。
▼オールマイティーに使えるペンシルをお探しならこちら
アムズデザイン ペンシルベイト プガチョフコブラ
メーカー名 | アムズデザイン |
サイズ | 6cm |
ウエイト | 6g |
入手しやすさ | ◎ |
飛距離 | よく飛ぶ |
フック | #8 |
おすすめアクション | ドッグウォーク |
ドッグウォークで、ねっとりと水面に絡むようなアクションが特徴のペンシル。
アクションが非常に安定しており、多少横風にラインが煽られてしまっても、水面を滑ってしまったりすることがなく、サイズの割に飛距離も出るので、他のペンシルが対応できないような状況にも対応します。
▼対応範囲が広いペンシルベイト!
Heddon(へドン) ザラパピー
メーカー名 | Heddon(へドン) |
サイズ | 7cm |
ウエイト | 7g |
入手しやすさ | △ |
飛距離 | 普通 |
フック | #6 |
おすすめアクション | ドッグウォーク |
世界中の魚を相手にできる超定番ペンシル、ザラ。
普通のザラは、チヌには少し大きすぎですが、サイズダウンバージョンのザラパピーは、チヌに最適なサイズです。
一般的なソルト用のペンシルに比べ、水面を派手にバチバチと叩くようなアクションなので、早くアクションしすぎると、少し嫌がられる気がします。
少しゆっくり目にアクションするのがおすすめです。
新品はあまり出回っておらず、なかなか入手が難しいので、中古釣具店をチェックしましょう!
Daiwa(ダイワ)モアザンソルトペンシル 95F (旧TDペンシル)
メーカー名 | Daiwa(ダイワ) |
サイズ | 9.5cm |
ウエイト | 9.2g |
入手しやすさ | ◎ |
飛距離 | よく飛ぶ |
フック | #6 |
おすすめアクション | ドッグウォーク |
モアザンソルトペンシル 95Fは、少しサイズが大きいこともあり、あまり使用頻度は高くありませんが、イワシなどのベイトが接岸したときなどに、圧倒的な強さを発揮します。
ちなみに、チヌがベイトフィッシュを追いかけ回している時は、基本的に少し早めのアクションがおすすめです。
▼ベイト接岸時には強い「モアザンソルトペンシル」
YAMASHITA(ヤマシタ)ポップクイーン 50F
メーカー名 | YAMASHITA(ヤマシタ) |
サイズ | 5cm |
ウエイト | 5g |
入手しやすさ | ◎ |
飛距離 | よく飛ぶ |
フック | #10 |
おすすめアクション | ドッグウォーク・ポッピング |
ポッピングはもちろんのこと、ドッグウォークにも対応しており、サイズの割に飛距離もよくでます。
ただ、どうしてもフックが小さく、伸びやすいため、このルアーを扱う際は、メバルロッドなど少し柔らかめのロッドを使うのがおすすめです。
ラインアイが小さなカップの奥にあるので、スナップをつけ難いのがデメリットです。。頑張って慣れてください。
アムズデザイン エアコブラ60mm
メーカー名 | アムズデザイン |
サイズ | 6cm |
ウエイト | 7g |
入手しやすさ | ◎ |
飛距離 | よく飛ぶ |
フック | #10 |
おすすめアクション | ドッグウォーク・ポッピング |
筆者の一番お気に入りのポッパーです。
サイズもベストで、飛距離もよく出るため、パイロットルアーにもぴったりです。
気持ちアクションが重たいため、ライトなトラウトタックルやメバルタックルには少し扱い辛いかもしれません。
▼一度に広範囲を探れるパイロットルアーをお探しならこれ!
Magabass(メガバス) ベビーポップX
メーカー名 | Magabass(メガバス) |
サイズ | 5cm |
ウエイト | 5.4g |
入手しやすさ | ◎ |
飛距離 | 飛ぶ |
フック | #10 |
おすすめアクション | ドッグウォーク・ポッピング |
言わずと知れた超定番ポッパーのサイズダウンバージョンですが、これが非常におすすめです。
実は筆者はまた1回しか使ったことがないのですが、非常に使いやすいと感じました。
サイズもメバルタックルやトラウトタックルなど、手持ちのタックルで扱いやすく、購入しておいて損はなしです。
▼扱いやすくライトタックルとの相性も抜群!
チヌトップルアーにおすすめのカラーはあるの?
カラーもあまり深く考えなくてもいいのですが、全く釣果に関係ないかと言うと嘘になるので、ここでは最低限の状況別カラー選択を紹介したいと思います。
でも、本当にそこまで深く考える必要はないので、気に入ったカラーやかわいいなと思ったカラーがあれば、それを購入すればOKです。
もし何色か購入するのであれば、シルエットがはっきりしない色と、シルエットがはっきりする色の2種類を準備しましょう。
具体的には、クリア系と、メッキ系です。
シビアな状況での釣りなら「クリアカラー」
チヌトップにおいて、クリアカラーは非常に良く釣れるカラーの1つです。
特に、スレているチヌが相手の場合や、水面が鏡のような状況、水が非常にクリアな状況など、シビアなシチュエーションで効果を発揮します。
なお、完全にクリアなものはあまり販売されておらず、オレンジや青など、ベースとなるカラーが透けているようなものが多いので、そちらを購入しましょう。
筆者のおすすめは、完全なクリアベースに、ラメ入りのカラーです。
ベイトフィッシュを追っている高活性なチヌには「メッキカラー」
チヌがベイトフィッシュを追っている場合、特にイワシなどの回遊系ベイトを追っている場合は、それらのベイトフィッシュに合った、キラキラ輝くメッキ系のカラーを選ぶのが効果的です。
反対に、高活性なチヌが多いこのような状況において、アピール力の低い地味なクリア系カラーはあまりおすすめではありません。
一応用意してもよし「ブラックカラー」
チヌをはじめ、その他フィッシュイーターも、なぜか真っ黒なルアーに反応がいいことがあります。(特にスレたチヌが相手の場合など)
真っ黒なルアーは、あまり販売されていませんが、手持ちのルアーを油性マジックで塗りつぶせば簡単に作れます。
特に用意する必要はありませんが、ボロボロでカラーがハゲたルアーが手持ちにあれば、リペアがてらぜひ試してみてください。
【番外編】用意しておくとたまに役に立つ!トップウォーター系ルアー
基本的に、あまり使う機会はありませんが、用意しておくと役に立つことがあるトップウォータープラグがあるので、少しご紹介します。
シンキングペンシル
厳密にはトップウォータープラグではありませんが、マヅメ時など、チヌの活性が上がっている際に、細身のシンキングペンシルのただ巻きによく反応することがあります。
また、水面直下を引けるルアーなので、フッキング率が非常に良く、アクションも不要なため、手も疲れません。
特別必要性はありませんが、メバル用やシーバスのバチ抜け用プラグを1、2本、ボックスに入れておいてもいいかもしれません。
▼私は良くこのルアーを使います!
バス用虫系ルアー
夏季限定ですが、小規模河川や、小さな支流など、チヌも良く虫を意識していることがあり、そういった場合はバス用の虫系ルアーを使うのがおすすめです。
下手にアクションする必要がなく、流れ込みや草が生い茂っているポイントにキャストして、浮かべておくだけで釣れます。
また、虫系ルアーは非常に万能で、船の下に付いているチヌなんかも、近くにこのルアーを落としてやると食ってきます。
おそらくこちらは、カニやフナムシを意識しているものだと思われます。
浮かべているだけで食ってこない場合は、適当な重さのネイルシンカーをねじ込んで、スローシンキングにしてやると、ルアーと一緒にゆっくり沈んでいって食ったりします。
さらに、ガルプの汁につけてやると、生餌並みにバイトが連発します。
他のワームも試したんですが、このルアーが一番でした。こうなるともはやチヌトップは関係ありませんが、、。
まとめ
手軽に始めることができるチヌトップゲーム。
ルアーも色々と揃っているに越したことはないのですが、手持ちのルアーですぐに始めることができます。
手持ちにポッパーやペンシルがない場合は、適当なルアーを1つ購入して、そのまま釣りに行けばいいと思います。
ルアーの消耗も少ないですし、とりあえず手持ちのタックルではじめてみてください!
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