メッキといえば釣具店などでもあまり情報が得られない魚のイメージがありますよね?
釣り場情報などにちらっと出てくることはありますが、年によって釣果にばらつきも出やすい魚なので、それでは十分な情報とはいえません。
それではシーズンになるのを待って現場に出てみないとわからないのでしょうか?
そんなことはありません。シーズンを前に他の釣りを通してだいたい推測することも可能ですし、インターネットを通じて家から一歩も出ずに簡単に調べられる方法もあります。
ここではメッキ釣りの当たり年の見分け方。また「和歌山県紀ノ川の実釣レポート」を通じておすすめのポイントやタックルについても解説したいと思います。
▼メッキ釣りの基本的なポイントやタックルはこちらの記事でどうぞ!
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目次
【結論】今年はメッキの当たり年です!みなさん急いで釣りに行きましょう
筆者は国外に在住しているのですが、8月末に一時帰国した際、日本に到着したその日にメッキを釣りに実家から最寄りの河川に行ってみました。
実は帰国前から釣友に「シーバスを釣っていたらルアーを回収中に小さなメッキがたくさん追ってくる。今年は当たり年だと思う。」と連絡を受けており、飛行機の中で密かに期待を膨らませていました。
なお、メッキは夏頃にもなると自分の大きさ以上もあるシーバス用のルアーなどにも果敢にチェイスしてきます。
よく釣れる年はチェイスの数も明らかに増えるので、シーバスやチヌなど、他の釣りをしていても間接的にメッキがどれぐらいいるかの情報を得ることが可能です。
上げ潮がしっかりと効き始めた”上げ三分”頃にポイントに入ったのですが、最初に入ったポイントはかなり湾奥部にある川幅10mほどの支流河川。
まだ水がほとんどないところも多く、少し来るのが早すぎる感もありましたが、本流との合流点をとりあえずミノープラグで探り始めました。
1投目、水深1m前後の流心でミノーに軽くトゥイッチを入れながら探っていると、ギランッ!とヒット。
1投目からあっさり釣れてくれました!
相変わらず美しい魚体ですね。
小場所だけあって、その後2、3匹釣った後は少しヒットが途絶え、チェイスがあるだけになってしまいました。
しかし、しばらくして潮が上げてくると新しい群れが入ってきて、積極的にルアーにバイトしてきます。
その後も2、3匹釣ったら少しアタリが遠のき、しばらくするとまた新しい群れが入ってきて・・・の繰り返しで、結局日暮れまでに30匹ほどのメッキを釣ることができました。
この日は潮が小さかったこともあり、湾奥部にあるシャローエリアではそんなに釣れないであろうと予想しており、まさかこんなに釣れるとは思っていませんでした。
今年がメッキの当たり年というのは間違いなさそうですね。
必見!メッキ釣りの当たり年の見分け方
まずはメッキ釣りの当たり年の特徴を知る必要があります。ここでは、メッキ釣りの当たり年の見分け方をご紹介します。
黒潮の蛇行を確認する
いろんな要素が関係していますが、一番大きな要素としてあげられるのが「黒潮の蛇行」の影響です。
メッキは本来本州には生息していない魚で、春頃に黒潮に乗って本来メッキの親魚の生息域である、沖縄などから本州地方に回遊してきます。
つまり、彼らを連れてくる黒潮の蛇行や流量で、本州に到達するメッキの数が決まっているのです。
一般的に自分の住んでいる地域に黒潮が長期間接近していればよく釣れる年になる可能性が高いというわけです。
黒潮情報については、気象庁のサイトで毎週金曜日に更新される、こちらの海流計測図が非常に有益なので、是非チェックしてみてください。
メッキ釣りに関しては、具体的に5月頃から黒潮の蛇行具合に注目して確認しましょう。
なお黒潮に乗ってやってきたメッキ達は、冬場には水温低下に耐えきれず死んでしまうことから、”死滅回遊魚”と呼ばれています。
悲しい宿命を背負って、一方通行”黒潮”に乗ってやってくるわけですね。。
▼海洋速報&海流推測図で黒潮の蛇行を確認しよう
【最先端】Instagramを使って当たり年を予想しましょう
海流計測図でだいたい予想することは可能なのですが、やはり実際に釣果が上がっている情報が最も有益なのは間違いありません。
メッキは意外と狙って釣る方が少なく、また釣ったメッキを持ち帰る人はさらに少ないので、釣具屋の釣果情報などにはなかなか上がらないのです。
しかしSNSを使えば簡単に調べられることが可能です。
SNSといえばTwitterやFacebookももちろんですが、最近有益な情報をもたらしてくれるのがInstagram。
釣果を簡単にアップできることから釣り人の利用者も多く、Instagram内で”メッキ 釣り”と検索すれば、全国的なメッキの釣果に関する投稿を確認することができます。
メッキ自体7月頃には釣れ始める魚なので、ハイシーズンの10月11月にはかなりの情報が溜まっているはずですよ。
メッキ釣りの外れ年の見分け方
黒潮が本州から遠ざかっている
もちろん外れ年かどうかにも黒潮が大きく影響しています。
当たり年とは反対で、全体的にみて黒潮が本州から遠ざかってしまった年は外れ年である確率は高まります。
また6、7月頃のシーズン初期に大きな台風が直撃した場合など、黒潮に関係なくあまり釣れない年になってしまうこともあります。
外れ年は何をどうしても釣れません。当たり年に楽しむのみ
外れ年は本当に何をどうしても釣れません。
他の魚、例えばシーバスやチヌなどが釣れない場合”居るのに食ってこない”という状態がほとんどですが、メッキをはじめ死滅回遊魚が釣れない場合は、”そもそも居ない”、または”そもそも数が少ない”と判断してOKです。
絶対数の問題なので、魚数の多い当たり年にしっかりと釣っておきましょう!
【実釣レポート】和歌山県紀ノ川でチヌトップをしたらメッキが1キャスト5バイト状態
帰国した日にメッキを大量に釣って満足した筆者。
翌週は和歌山県を流れる大河川の紀ノ川へ釣友とチヌトップを楽しみに来ました。
この日の釣行の最初の目的は、メッキではなかったんです。
ただ紀ノ川もシーズンを通してメッキがよく釣れる河川なので、この時は「もしかしたらまたメッキも釣れるかもな。」程度に思っていました。
しかし実際はもしかしたら程度で済む話ではありませんでした。。。
1投目からポッパーに飛びついて来たメッキ!チヌがバイトする隙がありません。
紀ノ川中流部にある少し干潟になったエリアで、サンダルに海パンで少し立ち込みながらの釣り。
水の中を移動しながら、ポッパーをキャストしてみると、着水直後、適当にアクションしていたポッパーに小型の魚が飛びつきました。
「幸先いいな。小さなチヌかな?」
と思っていましたが、チヌにしては首振りもありませんし、何よりやたら走ります。これはもしや・・・
やはりメッキでした。しかも手前に寄せてきたときに、20匹ほどの大きな群れで追いかけてきたので、数はかなりいる模様です。
案の定、次のキャストでも何度かのミスバイトの後にヒット。
その次のキャストでも何度もミスバイトがありました。
1キャストにつき5バイト状態で、一帯にかなりの数のメッキがいるようです。
あまりにメッキが釣れるので狙ってみました。 ミノーに変えたら無限ヒット状態に
メッキはかなりいるようですが、チヌ用のポッパーはメッキにとっては少し大きいのか、ミスバイトが多く、あまりヒットに至りません。
そこで一度陸に上がり、普段よくメッキに使う小型の渓流用ミノーに変更してみました。
1投目、今度は立ち込むことなく岸際をミノーで探ってみるとあっさりヒット。
その後も水深の浅い岸際でのバイトが続きます。
あたり一面がメッキだらけですね、、これは少しチヌを釣るのは難しそうです。。
【結論】何をしてもメッキが釣れます
その後ルアーをポッパーに変えてチヌ狙いに専念したのですが、メッキからの猛攻は止まりません。
メッキと思われるバイトは全て合わせを入れず、わざとメッキが反応しにくいスローなアクションに変更してみたり・・・
それでも食ってくるので、フッキングしてしまった際はわざとラインをフリーにしたり、穂先を小刻みに揺らしたりしてわざとバラしたりするほどです。
なんとかチヌも釣れました
必死でメッキを避け続けること1時間、ジュボッ!
という吸い込み音とともにポッパーが視界から消え去りました。
ロッドに重さが乗ってから合わせると、ゴンゴン!という首振りに鋭い突っ込み。
何とか本命のチヌのキャッチにも成功しました。
この1枚をキャッチするために釣ったメッキは50匹以上。
その後もメッキの猛攻は止むことなく、チヌは追加できずに終了となりました。
▼チヌトップに関してはこちらの記事にまとめているので、ぜひご覧ください。
メッキ釣りをさらに楽しむ、楽に釣るためのポイントの選び方やコツ
基本的にメッキは沿岸部であればどこででも釣ることができます。
最寄りの小さな河川や漁港など、どんなポイントでもOKですが、こちらではさらに楽に釣るためのポイントを解説したいと思います。
シャローエリアはメッキの回遊が多く狙い目
本当にいろんなエリアで釣れてしまうメッキですが、エリアを問わずに高活性なメッキが集まるのがシャローエリアです。
先ほど紹介したチヌトップができるような干潟エリアをはじめ、漁港内にあるスロープなども活性の高いメッキが集まりやすい典型的なポイントです。
潮位によっても変わってしまうのですが、活性の高い個体は水深30センチほどの浅場にもベイトフィッシュを追って入ってくるほどです。
ポイントが広い場合や釣行時間が短い場合は、そのポイント一帯にあるシャローエリアのみをトップウォーターやミノープラグで探るといいでしょう。
回遊ポイントを陣取る作戦
筆者もこの記事の冒頭の釣行でこの作戦をとったのですが、上げ潮時に中型河川にある小さな支流の入り口で回遊待ちをして高釣果をあげることができました。
もちろん下げ潮時にも同じ作戦を取ることができます。
このように河川の合流点や支流の入り口、川幅が狭まっている場所など、回遊してくると予想のしやすいポイントでは腰を据えての回遊待ちもおすすめです。
タイミングが合うと、自分が一切動くことなく無限ヒットも可能ですよ。
ラン&ガンで付き場を回る作戦
活性の高いメッキが集まりやすい漁港のスロープや河川にある小さな干潟エリアなど、点在するポイントを探り歩いていく作戦です。
地理的に奥まっていたり、流れのないポイントでは、活性の高いメッキがついている可能性が高い分、新しい群れの回遊が期待できないというデメリットがあります。
そこでテンポよくメッキの付き場を回ることで、より多くの活性の高いメッキを釣ることができます。
【軽装備でOK!バッグすら不要】メッキ釣りのおすすめタックルと装備
持ち物が少なく済む手軽な釣りなので、少し車から降りて釣りに行く程度であればバッグすら不要です。
ロッドを手に持って、プライヤーと小さなルアーボックス、PEラインを使用しているのであれば代えのリーダーだけポケットに突っ込んでおけば、それだけで十分なぐらいです。
ロッドは軽いルアーがキャストできればOK
メッキ釣りに用いるロッドですが、3〜7g前後の軽いルアーをキャストできるのであれば何でも対応可能です。
ロッドが長いと少しアクションを加え難いので、具体的にはライトなトラウトロッドやバスロッド、メバルロッドがベストでしょう。
ちなみに筆者がいつも使用しているロッドはHuercoのXT511-5Sです。もちろん今回のメッキもチヌもこのロッドで釣りました。
何にでも使える万能パックロッドですが、長さといい硬さといい、メッキをはじめとするライトソルトウォーターゲームにも非常によくマッチするロッドです。
パックロッドならではの注意点ですが、継ぎ目が多いので、特にスリークオーター気味なねじれ系キャストをする人などは、継ぎ目の緩みにだけ注意しましょう。
こちらのロッドに関しては、Huercoスタッフの今野ショータさんがこちらの記事で紹介しています。
リールは2000番前後の小型がおすすめ
合わせるリールはダイワ、シマノともに2000番前後のものであれば何でも対応可能です。
もしこれから購入するのであれば、細いラインを使うことが多い釣りなので、下巻きが不要な浅溝スプールを搭載したリールを購入するのがおすすめです。
▼筆者が愛用しているのはシマノ ツインパワー2000S
ラインはPE0.3〜0.6号がメイン
なお巻くラインはPEであれば0.3〜0.6号、ナイロンやフロロカーボンであれば3lb前後(号表記だと0.8号から1号前後)がおすすめです。
なお筆者はシマノのツインパワー2000SにPE0.6号、リーダーはフロロカーボンの6LBを使っています。
メッキにしては若干強めのライン設定ですが、1つのタックルでいろんな魚を釣りたい場合は、少し強めのロッド、少し強めのラインを用意しておくのがおすすめです。
▼PEラインは0.3〜0.6号で選ぼう!
今回使用したメッキ釣りにおすすめのルアー
今回メッキ釣りに使用したルアーは、チヌ用ポッパーを除いてこの1つだけです。
これからメッキ用にルアーを購入する方は、Dコンタクトと、中層やボトムを探れるメタルジグかジグヘッドリグだけ購入しておけばほとんどのシチュエーションにも対応が可能です。
▼今回使用したSMITH LTD(スミス) ミノー Dコンタクト
▼メッキ釣りにおすすめのルアーを詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
▼チヌ用ポッパーのおすすめはこちらの記事から
▼SMITH LTD(スミス)Dコンタクトを使用した記事はこちらも
まとめ
今年のメッキは、ここ5年、もしかすると10年に一度あるかないかの超大当たり年です。
まだメッキを釣ったことがないかたは、とりあえずは何でもいいので手持ちのタックルを車に積んで、今日仕事の帰りに最寄りのポイントで竿を出してみてください。
うまくいけば夕まずめだけで数十匹のメッキを釣ることができるはずですよ!
▼メッキ釣りにおすすめのルアーを詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
▼チヌトップのおすすめルアーとタックルはこちら!
▼12〜3月の厳寒期はボトムチニングが面白い!
▼SMITH LTD(スミス)Dコンタクトを使用した記事はこちらも
▼今回使用したHuercoのXT511-5Sはこちらの記事でも