2021年4月1日。待ちに待った中禅寺湖岸釣り解禁。
解禁日での釣行こそ叶わなかったものの、昨年に引き続き僕たちは、4月6日に無事開幕を迎えることができました。
本記事は「聖地」と言われる中禅寺湖で、2日にわたり夢のレイクトラウトを狙う実釣記録です。
2日間を凝縮して振り返ります!2021年開幕戦スタート。
昨年の様子は、以下記事よりご覧ください。
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中禅寺湖釣り解禁レポート【初日】
4月6日、ついに中禅寺湖の自己解禁を迎えました。
今回も釣りパラダイス影の立役者、エクストリームおいたんこと「代場正浩氏」とともに、夢のレイクトラウトを狙います。
レイクトラウトは日本にここだけしかいない貴重な魚。
1日の解禁日は、650人もの釣り人が訪れたそうですが、この日は平日ということもあり、湖畔を照らすヘッドライトからも混雑は避けられた様子。
まずは国道側から攻めていきます。
というのも前日の予定では山側から攻めるはずが、中禅寺湖のことを考え過ぎて、ほとんど寝つけず、挙げ句の果てに遅刻する始末。
現地到着は発券から1時間が経過したAM4時となり、友人にも迷惑をかけてしまいました。
ほんとすまぬ。
AM5時 静寂の中禅寺湖へ第一投。
鳥のさえずりも聞こえない、波の音もしない静寂の世界にキャスト音だけが響き渡る。
毎年この瞬間が、とてもワクワクするのです。
今年の中禅寺湖は、前評判で口々に「難しい」と聞いていたため気合も入ります。
お得意のゴッドハンズ「ライガ18g」をファーストブレイクへキャストし、カウントダウン。
昨年は確か、カウント24〜30秒ほどで着底したポイントなのに、着底がはやい。
ブレイクを一通りハンドル3回転→ステイ→ハンドル3回転→ステイを繰り返すも反応がありません。
試行錯誤しつつ考えられる対策を講じますが、魚からのコンタクトはなく、一度コーヒーブレイク。
余談ですが、中禅寺湖に限らず、釣りに行き詰まったら休憩を挟むと、思考がリセットされ魚がヒットすることが多々あります。
わずかな希望をコーヒータイムにたくしつつ、一服です。
休憩明けの結果はというと、、惨敗でした。とほほ。
次に山側へと移動。
ここは、昨年友人が50オーバーを超えるレイクをキャッチしており、僕も40cmクラスの実績があります。
昨年は、岸近くで魚が「ゴボッゴボッ」とベイトを捕食する光景が印象的でしたが、今回は全くその気配がありません。
ファーストブレイクをキャストしてもアタリはないため、根本的な考え方が間違っていると判断。
次にMTレイクス22g グリチャーYで遠投を試みます。
60m先の湖流がぶつかる海でいうところの潮目のような「もやもや」ポイントにかろうじて届きました。
そして、カウント開始です。「1、2、3…10…30…40…45…50、深い。」
カウント50秒で着底し、一度フリップを入れて、再度着底を待ちます。
着底後、2-2-5に入ろうと、ハンドル2回転、もう一度2回転をリーリングしようとした瞬間でした。
「コツコツ」
「きたっ!」
残念ながら食いが浅く、ヒットには持ち込めません。
しかし、朝方とは一転、魚からのコンタクトが得られたことで、少しずつバイトに近づいているような気がしました。
遠投、深場、ここまでは正解なようですが、ただ何かが足りません。
その後もルアーチェンジを繰り返し、アクションを変えて試行錯誤しますが、全く反応は得られず。
友人にも明確な反応はなく、全力を尽くしましたが、この日はこれで終了。
中禅寺湖釣り解禁レポート【2日目】
丸山の駐車場で車中泊をし、2日目の朝を迎えました。今回は、遠浅の地形が続く丸山エリアに狙いを定めます。
シャローエリアを回遊するであろうレイクトラウトを、Line Slack(ラインスラック)のGuritch(グリッチ)で狙います。
フローティングミノーで昨年から購入しましたが、出番がなく、今年から一軍に昇格。
高速トゥイッチやグリグリメソッドにも対応し、中禅寺湖では実績のあるミノーだと聞いて導入しました。
丸山のシャローエリアを攻めますが、やはり想像以上に浅く、ノロの嵐笑
「これはなんか違う」と友人と顔を見合わせ、次に金谷エリアへ向かいます。
前日このポイントはガスってましたが、今日は快晴で気持ちがいい。
時折風が吹き、湖面が波立ち、湖流もいい感じですが、なぜがアタリが出ません。
ファーストブレイクでアタリがなければ、メタルジグで遠投し、セカンドブレイクを意識して探ります。
ロッドティップで「チョンチョン」とアクションを加えつつ、1-1-1、3-3-3のリフト&フォール、スライドスプーンに交換し2-2-5、3-3-6などさまざまアクションを試しましたが、反応がありません。
すごく出そうな雰囲気なんだけど、出ないんですよね。
試行錯誤してると、ポイントの真後ろで「ガサガサ」。
突然、ニホンザルの群れがやってきて、どうやら新芽を頬張っています。人に慣れている日光のニホンザル、僕らがいても気にもとめません。
その後も、少しずつ立ち位置を変えて、金谷付近で粘りますが反応なし。
友人とともに場所移動を決断しました。
歌ヶ浜第一駐車場で転機が
次に歌ヶ浜第一駐車場へ移動。時刻は、お昼くらいだっただろうか。
友人と前々から気になっていた駐車場前の回遊ポイントに入ります。
偏光グラスをかけてレイクが回遊していないか探ると、15分ほど経過したとき、ゆうゆうと泳いでいる白い縁の鰭を発見。
「レイクいたよ!」と友人に声をかけ、さっそく友人がビッグベイトでレイクを狙います。
レイクが回遊するコースに狙いを定め、Megabass(メガバス) i-SLIDE185をキャストし、レイクが目の前を通った瞬間にワンアクション。
すると、レイクの好みではなかったのか猛スピードで逃走(笑)
これには「あれ、どうなってんだ!?」と爆笑。
次に友人と場所を入れ替え、フローティングミノー「グリッチ」で、フェリー乗り場周辺をリサーチ。
すると、背後の駐車場から「レイク!レイク!右斜め数m先にいるよ」と、とても紳士的なアングラーが声をかけてくれました。
水面のギラつきが強烈で、偏光グラスをかけても水中が見えない状況だったので、本当に感謝です。
こういった出会いが中禅寺湖ならでは。
「もうちょっとで正面いくよ!」と、その後もアングラーにサポートいただき、すかさずトゥイッチを入れます。
「追ってる追ってる!これで食わせたら面白いぞ!」と紳士的アングラーにも熱が入ります。
こちらからは目視できませんでしたが、ミノーをチェイスしたものの、どうやら目前でプイっと冷めてしまったよう。
とはいえ、初めてミノーでレイクが追ってきたという事実に感動。
これまでスライドスプーン一辺倒だった僕は、この出来事によって、なにかヒントを得られたような気がしました。
歌ヶ浜第一駐車場で2度目の転機が
歌ヶ浜でレイクからの明確なコンタクトを得られ、引き続き狙っていると、背後の駐車場から声が。
Huerco、BIGFISH1983アンバサダー、Rマジックテスターの「ショータ・ジェンキンス(@konno_shota)」さんだった。
また、同じくHuercoアンバサダーでフォトグラファーの「原野友貴(@harano_yuuchon)」さん、そしてショータさんの幼馴染「ヤスオさん(@yasuo_sekiguchi)」も合流されていた。
ショータさん、ゆうちょんさんには釣りパラダイスでも記事を寄稿いただき、めちゃくちゃお世話になっているのですが、実はショータさんに会ったのはこれで2回目、ゆうちょんさん、ヤスオさんは初めて。
まさにタジタジという状況でございました(笑)
失礼お許しください。
その後ショータさんは、駐車場から、友人に向かってレイクの位置やコース、アクションについて貴重なアドバイス。
わずかな時間でしたが、めちゃくちゃ濃厚な時間を過ごすことができ、友人も僕も「ビッグベイト、プラグで釣りたい」という明確なイメージが定まったのでした。
中禅寺湖水曜班の皆さんと日光二荒山神社中宮祠へ
その後も、歌ヶ浜周辺を狙い続けましたがレイクからのコンタクトは皆無。
お昼を挟み、今回初めてお会いする中禅寺湖水曜班の皆さんと、中禅寺湖フリークに話題の「願い叶えますみくじ」を目当てに日光二荒山神社中宮祠へ。
中禅寺湖は江戸時代まで修行の霊場であったため、殺傷禁断の地として、もともと魚が棲まない湖でした。
しかし、明治時代になり日光二荒山神社2代目の宮司柿沼広身(かきぬまひろみ)により、宗教的戒律を解いて、中禅寺湖に魚の放流を許可。
その後、明治6(1873)年には、星野定吾郎という人物がイワナ2,200尾を放流。そして、明治7(1874)年には、柿沼広身宮司も魚を放流したそうです。
中禅寺湖で釣りを楽しめるきっかけは、まさに、日光二荒山神社あってこそ。
中禅寺湖漁業協同組合 公認のますみくじだけに、クオリティー高し。
「八丁出島を狙おうか、丸山からスライドスプーンで狙おう」など冗談を交えつつ、おみくじフィッシング!
おみくじでも、レギュレーションは守りましょう。そして、無事にレイクトラウトがヒットしました(笑)
本来はおみくじがメインなんだけど、やっぱりこのストラップが魅力的ですよね。
おみくじも大吉で中宮祠のご利益を授かり、これで午後も頑張れそうです。
中禅寺湖水曜班の皆さんとご一緒でき、ご縁に感謝。記念撮影までしていただき、ありがとうございました!
パワーをチャージし、フィールドに戻ります!
ついにこのときが、レイクトラウト自己記録更新
夕マヅメを狙って、歌ヶ浜周辺を再度狙います!
風で湖面が波立ち、雰囲気も良い感じです。友人は、GAN CRAFT(ガンクラフト)JOINTED CLAW 178でリサーチ。
僕も引き続き、Line Slack(ラインスラック)のミノー「Guritch(グリッチ) ワカサギリフレクト」で狙います。
開始早々、友人から「チェイスチェイス!」との声が。どうやらビッグベイトでチェイスがあったようです。
これは、もしかしたら「ビッグベイトだけでなく、ミノーにもチャンスがあるかも!」と気持ちが高まります。
しばらくすると友人が別のポイントへ移動。今度は僕がその場所をリサーチ。
すると、グリッチにも同様のチェイスが。足元まで追ってきましたが、寸前でUターン。
やる気のある魚だったため、もう一度同じコースを、速めのトゥイッチで誘います。
すると、またまたチェイス!
しかし、またもUターン。次に、コースをやや変えて誘い続けると、なんとヒット!
ただ、フッキングが甘くバレてしまいました。
気を取り直し、ミノーをグリッチの「ゴーストスメルト」に変更し、キャストするコースも向かい風で波がぶつかるカケアガリ付近へ。
これまで同様「チョンチョン、チョンチョン、チョンチョンチョン」のリズムでトゥイッチ!
すると開始2投目でまさかの「ズン!」と重たい引き。
一瞬根がかりかと錯覚しましたが、その後「グネングネン」とついにきたこの感触!
ここからは今シーズン初のレイクトラウトを逃すまいと、我を忘れて、やりとり。
重く力強い引きに、Huerco XT711-5Sも適度に曲がり、過去最大の魚体であることが伝わってきます。
そして、友人の助けもあり、無事ランディング。
喜び、嬉しさ、そして疲れと安堵。さまざまな感情が交差しました。
自己記録を大幅に更新した68cmのレイクトラウト。鼻は曲がり、ほんとにカッコいい。
お腹もパンパンで、ヒレも美しい。すべてが報われた瞬間でした。
僕にとっては自己記録更新の魚であると同時に、ミノーでのチェイスからヒントを得て、ミノーにこだわり続けた特別な釣り。
この日の出来事は、一生忘れられないものとなりました。
帰り際、歌ヶ浜の駐車場へ戻ると、ショータ・ジェンキンスさんが。
釣果報告すると「自己記録更新おめでとうございます!!」と、Pike Street Marketの「ヒメマス ステッカー」をプレゼントしていただきました。
まさかのプレゼント本当にありがとうございます!!一生の思い出です。
釣りだけでなく1つのフィールドで、さまざまな出会いがある中禅寺湖は、国内でも唯一無二。
「出会いに感謝、魚に感謝、フィールドに感謝」この言葉に尽きます。
中禅寺湖の釣りで使用したタックル
ロッド:Huerco(フエルコ)XT711-5S
Huercoから販売している5ピースのパックロッド。
シャキッとしたティップで、中禅寺湖でメジャーなスライドスプーンの釣りでは重さに負けず、リフト&フォール可能。
また、今回のようにミノーを使用した釣りでも、トゥイッチがしやすく操作性に優れています。スライドスプーンからプラグまでオールマイティーなロッド。
中禅寺湖においては、特に山側への釣行時、立ち位置が制限されるポイントが多数存在します。
しかし、XT711-5Sであれば、7ft11inchの取り回しの良さで、ロングロッドでは攻めきれないポイントも自由自在。
解禁初期にファーストブレイクを丁寧に探りたいシーンでもおすすめです!
中禅寺湖で1日振っても、最小限の疲労で済みます。
リール:SHIMANO(シマノ)アルテグラ C3000HG
リールは、シマノ「アルテグラ C3000HG」です。
ハンドル1回転88cmの巻上げができ、メリハリの効いたルアーアクションに貢献してくれる気がします。
特に、今回のようなミノーでトゥイッチをする際や、ボトムでデジ巻きをする際は、メリハリの効いた動きが効果的なシーンもあるかなと。
僕が使用中のモデルは過去モデルですが、なんとアルテグラに21年モデルが登場しました。
18ステラに採用されているマイクロモジュールギアⅡをはじめ・ロングストロークスプール・サイレントドライブ・Xプロテクトなど最上位機種から受け継いだ最新機構を搭載。
エントリーモデルのリールなので、興味のある方はぜひ!
▼シマノ 21アルテグラ
ルアー①:Line Slack(ラインスラック)Guritch(グリッチ)
ラインスラックのミノー「グリッチ」。
本格使用は今シーズンからですが、高速トゥイッチでも姿勢を崩さずにきびきびとアクションします。
水中で「ギラッギラッ」と反射するため、沖から魚を引き寄せるパワーが。
使ってみた印象として一発目の力が強いルアーだと感じました。今回自己記録更新のレイクを釣った際も、カラーチェンジ2投目で、ガッツリひったくるようなバイト。
レイクのリアクションを誘う頼もしいミノーなので、今シーズンは出番が多いかも。
ルアー②:GOD HANDS(ゴットハンズ) RAiGA(ライガ)CW
昨シーズンもかなり活躍してくれた信頼のおけるルアーです。
M.Tレイクスの釣りが苦手な僕にとって救世主であり、スライドスプーンの釣りで食い渋る状況でもヒットに持ち込めます。
昨年はボートフィッシングで63cmを筆頭に、レイクトラウトとの出会いがあり、僕の中でスタメンルアー。
基本的には18gを軸にして、遠投する場合は24gと使い分けています。
活性が高いレイクには素早いストップ&ゴーを、活性が低い場合はネチネチと小刻みなデジ巻きで、釣果を伸ばせます。
ルアー③:RodioCraft(ロデオクラフト) M.Tレイクス
言わずと知れた中禅寺湖ザ・定番ルアー!ロデオクラフトのM.Tレイクスです。
スライドスプーンの釣りは得意ではないものの、魚の目先を変えたり、アタリの出方を探ったりと、フィールドからなんらかのヒントを得たい場合によく使ってます。
今回は、22gのグリチャーYでアタリが出ました。
「今年は、例年のようにスライドスプーンでなかなか釣れない」との噂が流れてますが、この記事を執筆している5月時点ではポツポツと魚の活性が上がっているようです。
鉄板ルアーなので、これから中禅寺湖にチャレンジする方も、ぜひ!
【追記】5月10日 友人も無事中禅寺湖解禁!
その後、5月10日中禅寺湖にて、友人も無事解禁!
そして、今シーズン初参加のSちゃんも、祝解禁フィッシュ!!
3人とも無事解禁でき、あとは、さらなる一匹を目指すだけです。
再度、日光二荒山神社中宮祠を訪ねると……
そこには、4月上旬にはなかった「願い叶えます 黄金像」が。これを待ち受けにして、フィールドに立てば、夢の一匹と出会えるかも?
次回釣行も楽しみです!