アウトドアを楽しむ人なら、一度は憧れるのがアウトドアナイフです。
木を削り、魚をさばき、シェルターを作る。
アウトドア遊びを、ナイフ一本で完結できたらどんなにいいだろう! と筆者も夢を見たものです。
近年では、アウトドア用品の進歩で出番が少なくなりつつありますが、釣りやキャンプにナイフは必要で、使いこなせば頼もしい道具になります。
ただ、実際にナイフを使ったことはないし、数あるナイフの中からどれを選べばいいのか?
そのような方も多いでしょう。
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目次
アウトドアナイフを何に使うのか?
ひと昔前では、ナイフはアウトドアの象徴のような存在でしだが、アウトドア用品の進化でナイフを使う機会は減少しました。
軽量コンパクトなテント、ワンタッチで点火するバーナー、フリーズドライ食品などの普及により、刃物を使わなくてもアウトドアは十分に楽しめます。
それでも、釣りやキャンプでは、まだまだナイフが活躍する場面は多いと考えています。
では、ナイフは何に使うのでしょうか?
実は、用途が決まっていないのがナイフの特徴です。
例えば、料理をするなら包丁が、缶詰を開けるには缶切りが、紙を切るにはハサミやカッターナイフが適しています。
そのような、さまざまな用途を1つの道具でまかなえるのがナイフなのです。
日本を代表するカスタムナイフ職人、相田義人は「ナイフで缶詰は開けられるが、缶切りで木は切れない」と語りました。
これこそがナイフの本質を的確に表した言葉でしょう。
アウトドアナイフの選び方
アウトドアナイフを選ぶ前に、ナイフ選びの基本を確認しておきましょう。
アウトドアナイフの種類
シースナイフ
シース(さや)と一緒に使う、折りたためないナイフをシースナイフと呼びます。
ハンドルと刃が一体化しており、シンプルな構造で頑丈なのが特徴で、あらゆる用途におすすめできます。
▼モーラ・ナイフは頑丈なのでアウトドアにぴったり!
フォールディングナイフ
フォールディングナイフは刃を折りたためるナイフのことで、シースが必要なく携帯に便利なナイフです。
シースナイフと比べると耐久性に劣りますが、ポケットに入る携帯性はシースナイフにはない特徴です。
使用中、不意に刃が折りたたまないようロック機構が備わっており、刃のロック方式によってさらに分類されます。
最近は片手で開閉できる「ライナーロック」方式が人気ですね。
ツールナイフ
ツールナイフとは、スイスアーミーナイフやレザーマンツールに代表される多機能ナイフのことです。
いわゆる十徳ナイフとして、アウトドアシーンで親しまれてきました。
栓抜きやドライバー、ペンチなどが付属し、ナイフというより小さな工具箱と考えましょう。
手に馴染む大きさのシースナイフがおすすめ
さて、基本的な種類が分かったところで、どれを選ぶべきでしょうか。
理由は、構造がシンプルで扱いやすいこと。キャンプでは、かたい食材をカットしたり薪を削ってたきつけを作ったりと、強度を必要とする作業が多いこと。
フォールディングナイフで魚をさばくと、ハンドル内部や折りたたみ機構が血で汚れてしまうこと、などが挙げられます。
特に、調理で汚れたフォールディングナイフの手入れは大変です。魚独特の匂いは洗ってもなかなか落ちません。
魚の中骨を断つような作業は、強度があるナイフの方が安心で、けがの心配も少なくなります。
構造がシンプルで頑丈な小型シースナイフこそ、釣りやキャンプに最適なナイフといえるでしょう。
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大きなナイフは扱いにくい
初めてナイフを選ぶ時は、なんとなく、大きなナイフが良さそうに感じてしまいます。
見た目がいかにも頼もしい、サバイバルナイフのような大型のナイフを選びたくなるものです。
しかし、実際には刃先が手元から離れれば離れるほど扱いにくくなります。
大型のナイフは木を断ち切るには便利ですが、リンゴの皮をむくには適しません。
ナイフ一本で獲物を仕留め、シェルター作りまでこなすなら大型ナイフが必要ですが、そこまでハードな使い方をしますか?
用途に合ったナイフを選ぶことが大切です。
今回ご紹介するアウトドアナイフはモーラ・コンパニオン!
Morakniv(モーラナイフ)とは
スウェーデン中部のモーラ地方は、木材と鉄を利用した家具作りが盛んです。
鉄の加工技術を活かし、1891年にモーラ地方の郊外で後のモーラナイフの最初の工場となる会社が設立されました。2016年には創業125周年を迎え、Moraknivを正式の社名とし、現在ではスウェーデンを代表するナイフメーカーへと成長しています。
モーラ・コンパニオン概要
商品名 | モーラ・ナイフ コンパニオン デザート |
刃長 | 約104mm |
全長 | 約219mm |
刃厚 | 約2.5mm |
重量 | 約84g(ナイフのみの重量) |
材質 | ラバー 刃素材:ステンレススチール |
価格 | メーカー公式:1,900円(税別) Amazon公式:2,052円(税込) |
特徴 | 安価で機能的なシースナイフ |
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モーラ・コンパニオンの特徴の魅力
モーラ・コンパニオンは頑丈なシースナイフです。
ステンレスのよく切れる刃と樹脂製のハンドルが一体化しており、あらゆる用途に不安なく使えます。
その頑丈さから、やわらかい木ならバトニング(木を割る作業)もこなせるでしょう。
これだけの機能を備えながら、安価である点も見逃せません。
研ぎの練習などにも、惜しげもなく使えます。
初めてナイフを選ぶ人におすすめの1本でしょう。
アウトドアナイフの使い方
ここからは、基本的なナイフの使い方をご紹介します。
アウトドアナイフの持ち方
写真のようにハンドルを握ります。
モーラ・コンパニオンの樹脂ハンドルは手に馴染む形状で、自然とこのような握り方になるでしょう。
使う時は脇を締め、刃先が暴れないように注意します。
鉛筆を削ってみよう
基本の使い方に、切る・刺す・削るなどがありますが、自宅で簡単に練習する方法として、鉛筆を削ってみましょう。
鉛筆、きれいに削れますか?
鉛筆をうまく削るには、力加減や、よく切れる角度などを体で覚えなければなりません。
簡単なようで案外難しく、ナイフの扱いを覚えるのに最適な練習方法です。
野菜や肉を切る
ナイフが一番活躍するのが調理でしょう。
食材のカットには包丁とは少し違う使い方をします。包丁は基本的に押して切るのですが、ナイフは引いて切ります。
また、刃渡りが包丁より短いため、大きな食材は一度では切れません。
ナイフを立てながら、少しずつ引いて切るのがコツです。
魚をさばく
ナイフの扱いに慣れると魚もさばけます。
さすがに刺身を作るには包丁をおすすめしますが、魚を絞めて腹を開く程度なら十分ナイフで可能です。
- ナイフを逆手に持ち、刃先を肛門に刺す
- のどまで開いていく
後は指ではらわたを出します。
扱いに慣れたら、ぜひ挑戦してみましょう。
アウトドアナイフの研ぎ方
ナイフを始め、刃物と切り離せないのが「研ぎ」です。
どんな刃物も使えば切れ味が落ちますから、研ぎ直しが必要です。
ナイフの研ぎには、オイルストーンを横向きで使うのが一般的ですが、筆者の場合は、ホームセンターで手に入る水砥石で縦向きに研ぎます。
実用的な切れ味が回復すればよいので、1000番程度の中砥石を使い、20度〜25度で研ぎます。
簡単に手順を説明しましょう!
①砥石を水に浸す
②角度を保ちながら”カエリ(バリ)”がでるまで研ぐ
まずは、研ぎ石の手前から、20〜25度の角度をつけてスタンバイ!
角度をつけた状態で、奥へスライドさせます!
③ 両面を同じように研ぐ
次に、反対側も同様に角度をつけて研いでいきます!
滑らかなにスライドさせるのがポイント!
④切れ味をチェックする
しっかりと両面研いだら、切れ味のチェックも忘れずに!
20分〜30分ほど水に浸した砥石で、角度を一定に保ちながら研ぎます。
文章で書くと簡単ですが、角度を一定に保つのは難しく、慣れないとうまく研げません。
こればかりは練習あるのみです。
モーラ・コンパニオンは両刃のナイフですから、両面を同じように研ぎましょう。
研ぎあげた刃を親指の爪に軽く当ててみて、引っかかればOKです。研げていない刃は爪の上を滑ってしまいます。
使った後のお手入れ
使った後は中性洗剤で洗い汚れをよく落としましょう。
特に、海で使った後はステンレスでもさびることがありますから、使った後はなるべく早く真水で洗うのが鉄則です。
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アウトドアナイフを使う時に気をつけたいポイント
刃物は使い方を誤れば、他人や自分を傷つける恐れがあります。注意点を確認し、事故を未然に防ぎましょう。
人に向けない
説明するまでもありませんが、絶対に人に向けてはいけません。
ナイフを使っている人に不用意に近づかない
特に、刃の動く先に近づかないようにしましょう。
使っている本人が他人に気がつかないと、思わぬ事故が起きかねません。
ナイフを手渡す時
手渡す時は、シースに入れた状態か刃を折りたたんで渡しましょう。
刃先を相手に向けないことが大切です。
使わない時は
使わない時は、シースナイフはシースにしまう。フォールディングナイフは折りたたんでケースに入れましょう。
刃をむき出しでテーブルや地面に放置していると、ナイフに気づかず怪我をする恐れがあります。
携帯について
必ず現場に到着してから携帯するようにしましょう。
キャンプや釣りに出かけるからといって、移動中にポケットに入れておくと、銃刀法・軽犯罪法に触れることもあります。
移動中は梱包(こんぽう)しておき、すぐに取り出せないようにしておきましょう。
銃刀法・軽犯罪法
銃刀法や軽犯罪法で、刃物の所持や携帯について規制されています。
銃刀法による規制
銃砲刀剣類所持等取締法第22条は、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物については、「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない。」と定め、これに違反した場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を設けています。
引用:刃物の話 警視庁
正当な理由とは
正当な理由とは社会通念上正当な理由が存在する場合であり、例えば、店から刃物を購入して自宅に持ち帰るような場合等をいいます。繁華街等で「からまれると困るから…」などの理由で護身用に持ち歩くのは、正当な理由には当たりません。
引用:刃物の話 警視庁
ただし、アウトドア用ナイフに関しても状況により銃刀法違反や軽犯罪法違反に該当するケースがございます。
▼詳しくは、警視庁公式ページを参考にしてください。
軽犯罪法での規制
本来人を殺傷するために作られた凶器のほか、使用方法によっては人を殺傷することができる器具(例えば、はさみやツールナイフ等)も含まれます。
(小さいからといってツールナイフやいわゆる十徳ナイフなどを、アクセサリー感覚で持ち歩くことも、場合によっては取締りの対象になることがあります。)
引用:刃物の話 警視庁
銃刀法で定める刃体の長さが6センチメートル以下の刃物でも、軽犯罪法の処罰の対象になる場合があります。
不用意に持ち運ばないようにしましょう。
飛行機内への持ち込み
刃物類の機内への持ち込みは、かたく制限されています。
▼詳しくは国土交通省の公式ページでご確認ください。
まとめ
日常生活ではあまり出番のないナイフですが、使いこなせばこれほど頼りになる道具はありません。
釣りやキャンプにナイフを一本持ち出せば、調理はもちろん、たき火のたきつけを作ったり、魚を焼く串を作ったりと活躍することは間違いないでしょう。
ナイフの扱いには十分気をつけ、使い方を覚えてみてください。
この記事が、ナイフを手にとるきっかけになれば幸いです。