レイヤリングとは?釣りや登山におすすめの着こなし術

レイヤリング

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川口貴史

1984年生まれの、もと靴職人、現フリーwebライター。アウトドア系 webメディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。 2018年「狩猟免許」取得|フルマラソンベスト:3時間29分。
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「釣り中にアウターを重ねて厚着をしたはずなのに、全然暖かくない」

「レインジャケットを羽織ったのに、蒸れで濡れてしまった」

このように、ウェアの着こなし方で悩んだ経験はありませんか?

実は、着こなし方が間違っていると、アウトドアウェアの機能が正しく発揮されない場合があります。

そこで重要なのが、登山の基本である『レイヤリング』という重ね着の方法。

ここでは、登山やアウトドア好きの筆者がアウトドアウェアの機能を正しく発揮するための、レイヤリング方法を解説します。

この記事を読めば、季節ごとに正しいアウトドアウェアの着こなし方がわかるだけでなく、少ないウェアでも効率良く着こなすことが可能に。

釣りやソロキャンプの際にも参考にしてください。

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レイヤリングとは?

レイヤリング

レイヤリングを、一言で説明すると「重ね着」のこと。

とはいえ、街中でファッションを楽しむための重ね着とは意味合いが異なります。

アウトドアでのレイヤリングは、限られたウェアで最大限の効果を発揮するための技術です。

初心者が最低限の道具やウェアをそろえるために、最初に覚えるべきテクニックと言えるでしょう。

レイヤリング最大の目的は、体を濡らさないことと、体温を逃さないこと。

野外で体が濡れると体温が奪われ、たとえ真夏でも低体温症により行動不能に陥る可能性があります。

このような危険を回避するために、レイヤリングではベースレイヤー・ミッドレイヤー・アウターレイヤーの3層に分けて考え、「重ね着=レイヤリング」で対応します。

ウェアに使われる主な素材と特徴を知ろう

本記事では、積雪期を除く3シーズンのレイヤリングを解説しますが、その前にウェアの素材の特徴をおさえておきましょう。

アウトドアウェアに使用される主な素材は、以下のとおりです。

素材 特徴 デメリット 使用用途
ポリエステル 吸水拡散性、速乾性に優れる。 静電気が起きやすい。 アンダーウェア、シャツ、フリースなど。
ナイロン 耐久性、速乾性に優れる。 火や熱に弱い。 レインウェア、アウタージャケットなど。
ウール 吸湿発熱性と断熱性に優れ、暖かい。 濡れると乾きが遅い。 アンダーウェアなど。
ダウン 暖かい空気を蓄え、軽量で保温性が高い。 濡れると保温性がなくなる。乾きが遅い。 ダウンジャケットとして。
綿 肌触りがよく、吸水性、耐久性がよい 濡れると重く、乾きが遅い。 登山やランニングには不向き。

※参考元:登山入門 監修・佐藤勇介 山と渓谷社

このように、素材によって特徴が異なるため、素材の良さを最大限に活かしたレイヤリングが求められます。

各レイヤーの役割と機能について

レイヤリングは、肌から近い順にベースレイヤー→ミッドレイヤー→アウターレイヤーと3層に分けて重ね着をするとお伝えしました。

ここでは、各レイヤーの役割と機能についてご紹介したいと思います。

ドライレイヤー

ファイントラック ドライレイヤー

引用元:finetrack(ファイントラック)公式ページより

ドライレイヤーとは、ベースレイヤーの一種でベースレイヤーのさらに下に着用する、肌に一番近いウェアのこと。

ファイントラック(finetrack)のドライレイヤーや、ミレー(MILLET)のドライナミックメッシュが有名で、近年広く認知されました。

最大の特徴は、撥水性を持たせてあること。

肌の汗を吸水と同時に弾き飛ばし、ベースレイヤーに汗を移動させます。

「春先や秋の肌寒い季節、汗が乾かず、休憩中に体が冷えてしまった。」

このような経験はないでしょうか。

速乾性のウェアを着ていても、春秋は一度かいた汗が乾きにくいものです。

このような場面でドライレイヤーを着用していれば、汗が肌に残らず、体を常にドライに保てます。

汗冷えに悩まされる心配はありません。

ドライレイヤーはレイヤリングの必須アイテムではありませんが、着用することでより快適にアウトトドアを楽しめるでしょう。

» ドライレイヤーの選び方へ

ベースレイヤーとは

ベースレイヤー

ベースレイヤーとは、ドライレイヤーを着用しない場合、最も肌に近いウェアになります。

いわゆる肌着であり、一見地味な印象を覚えますが、体を汗で濡らさないように汗を吸収・発散させるとても重要な役割があります。

ベースレイヤーの選択を誤ると、レイヤリングが機能せず、登山等では体温調節にも影響があるため慎重に選びましょう。

選び方については、以下リンクよりご覧ください。

» ベースレイヤーの選び方へ

ミッドレイヤーとは

ミッドレイヤー

ミッドレイヤーは、ベースレイヤーとアウターレイヤーの間に着用し、体温を維持する役割を担います。

フリースなどの起毛素材やダウンが用いられ、空気の層を作り暖かさをキープします。

ミッドレイヤーを選ぶ際は、ベースレイヤーの蒸れを素早く発散させるため通気性や速乾性を重視しましょう。

レイヤリング機能を最大限発揮させるためには、ミッドレイヤー選びもポイントです。

» ミッドレイヤーの選び方へ

アウターレイヤーとは

アウターレイヤー

アウターレイヤーは、別名シェル(殻:かいの意味)とも呼ばれ、風雨などの外的要因から身を守る役割があります。

レイヤリングの一番外側に着用し、「ウィンドシェル」「レインウェア」「ハードシェル」など用途別に複数のウェアがラインナップ。

無積雪期に用いることが多いレインウェアは、高い防水性と防風性を有し、雨が降っていなくても保温や防風などさまざまな用途に活躍。

登山では、靴やバックパックとともに”三種の神器”と呼ばれ、初心者が最初に用意すべき装備です。

レインウェアを持たずにフィールドに繰り出すことは大変危険なことであり、時には命の危機にさらされることも。

そのため、レインウェアについても正しい選び方を学びましょう。

» アウターレイヤーの選び方へ

各レイヤーの選び方を解説

レイヤリング

レイヤリングに必要なレイヤーが持つ機能や役割を理解できたところで、各レイヤーの選び方をみてみましょう。

ドライレイヤーの選び方

ドライレイヤーはどのように選ぶべきでしょうか。

ドライレイヤーの代表、ファイントラックを例に考えてみましょう。

ファイントラックのドライレイヤーは、以下の3ラインナップで構成されています。

  • クールタイプ
  • ベーシックタイプ
  • ウォームタイプ

まずクールタイプですが、ベーシックタイプの約2倍涼しい特徴があり、盛夏の登山や発汗の多いアクティビティに最適です。

次にベーシックタイプは、オールシーズンあらゆるアクティビティに最適で、やさしくフィットする着心地が特徴。

ウォームタイプは、ベーシックタイプの約1.5倍温かい特徴があり、冬山登山やウォータースポーツに最適です。

まずはどの季節でも活躍するベーシックタイプを基準にドライレイヤー選びをしましょう。

» ドライレイヤーのおすすめ商品へ

ベースレイヤーの選び方

ベースレイヤーを選ぶときは素材に注目し、吸汗速乾素材を使ったウェアを選びましょう。

普段使いの肌着ではコットンがよく使われますが、アウトドア、特に行動中のウェアにコットンは適しません。

コットンは肌触りがよく、吸水性や耐久性に富んでいます。

その一方で、一度濡れると乾きにくいため、汗でぬれた肌着が体温を奪います。

濡れると重量が増すことも見逃せません。

汗の心配がないキャンプや、下山後の着替えには最適でしょう。

ですが、登山やトレイルランニングなど、発汗量の多いスポーツには不向きです。

汗で濡れたウェアを着用し続けることで、低体温症のリスクも高まります。

ぜひ、吸汗速乾素材を中心に商品選びをしてみましょう。

» ベースレイヤーのおすすめ商品へ

ミッドレイヤーの選び方

ミッドレイヤーには、長袖シャツ・フリース・ダウンジャケットなどがあり、活動する状況に合わせて選ぶ必要があります。

具体的には、ハイキングやキャンプ、釣りなど、出かけるフィールドの「気温」や「気象条件」が重要。

たとえば、気温が8℃前後と肌寒く、当日の気象条件が風速3mの場合。

当然ミッドレイヤーに長袖シャツだけでは、肌寒いため、フリースを導入された方が凍えずに済みますよね。

このように、気温や気象条件によって、ミッドレイヤーを選択しましょう。

以下にミッドレイヤーの代表的な種類と特徴、選び方の例をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

種類 保温素材 保温性 通気性・速乾性 撥水性
ウィンドシェル なし × ×
フリース 化学繊維 ×
インサレーション(ダウン) ダウン ×
インサレーション(化学繊維) 化学繊維
ソフトシェル 化学繊維 △〜◯

※インサレーション:中綿が入った保温ウェア

上記表からミッドレイヤーの選び方一例は、以下の通り。

  • 肌寒くちょっとした防寒が必要:フリース、ソフトシェル
  • 真冬で防寒対策が必須:インサレーション(ダウン)
  • 夏場のハイキングやアウトドアで使用:ウィンドシェル
  • 保温性、通気性、撥水性に迷ったら:インサレーション(化学繊維)

基本的には、このようなイメージでミッドレイヤー選びをすると良いでしょう。

» ミッドレイヤーのおすすめ商品へ

アウターレイヤーの選び方

アウターレイヤーは、雨・風・雪等の悪天候から身を守る、最も上部に着用するレイヤーです。

基本的には、レインウェアとしての役割を担うため、「防水透湿性素材」を重視して選びましょう。

防水透湿性素材とは、水滴は通さないが水蒸気は通す、特殊な素材のこと。

防水透湿性素材を使用することで、内部の汗蒸れを外に逃して、体をドライに保てます。

また、同時に雨や雪など外部からの侵入を防ぎ、ミッドレイヤーの保温効果を最大限に引出します。

おすすめは、やはり防水性・透湿性・防風性に高い評価を得ている「GORE-TEX®️」が採用されたアウター。

ゴアテックス登場前は、内部の蒸気を逃しながら、外からの雨・風は通さないというアウターレイヤーはありませんでした。

防水と透湿という2つの性能を持ち合わせた、まさに画期的な素材です。

» アウターレイヤーのおすすめ商品へ

各レイヤーのおすすめ商品

各レイヤーの選び方について、一通り把握できたところで、それぞれのおすすめ商品をご紹介したいと思います。

ドライレイヤーのおすすめ商品

finetrack(ファイントラック) ドライレイヤーベーシック

ドライヤーは、肌に最も近いウェア。

素早く汗を吸水し、弾き飛ばす、速乾性に優れた商品でなければ、汗で体が冷え、野外での使用では致命的です。

ファイントラックのドライレイヤーベーシックであれば、適度な保温力と汗抜けスピードのバランスが優れ、季節を選ばず使用可能

汗冷えによる体温低下に優れた効果が期待できるため、ドライレイヤー選びで悩んだ際にはおすすめです。

ベーシックタイプ以外にも、盛夏の登山で活躍するベーシックタイプの約2倍涼しい「クールタイプ」もあります。

同様にベーシックタイプよりも、約1.5倍温かい「ウォームタイプ」もあるため、寒い時期のアウトドアや登山、スポーツにはこちらがおすすめ!

状況に応じて最適なドライレイヤーを選んでください。

ベースレイヤーのおすすめ商品

mont-bell(モンベル) ジオラインM.W. ラウンドネックシャツ

運動しても汗冷えしないベースレイヤーなら、間違いなくモンベルの「ジオライン M.W」シリーズです。

中厚手のベースレイヤーで、適度な保温力と汗を素早く吸水、拡散する速乾性に優れています。

薄手タイプのL.W.と厚手タイプのEXP.がありますが、中厚手タイプのM.Wなら、行動と休憩を繰り返すアクティビティにおすすめ。

登山やスノースポーツなど、年間を通して着用可能です。

冬季登山なら、厚手タイプがおすすめですが、それ以外であればこちらのモデルでカバーできるでしょう。

素材は、モンベルがアンダーウェアのために糸一本から開発した独自素材「ジオライン」を使用しています。

ミッドレイヤーのおすすめ商品

finetrack(ファイントラック) ドラウトセンサージャケット

ドライレイヤーでもご紹介したファイントラック製のミッドレイヤーです。

従来ミッドレイヤーとして、フリースやダウンが定番でしたが、それぞれに吸汗性に乏しい(フリース)や濡れると性能低下(ダウン)等の課題がありました。

ファイントラックのドラウトセンサージャケットは、これらの課題を克服するべく吸汗、拡散、蒸散が行われる3層構造(ドラウト®️構造)を採用。

生地には適度な通気性もあるため、春から秋にかけての保温と汗処理に最適です。

保温性と通気性のバランスがとれた中間着をお探しなら、ぜひ検討してみてください。

THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) マウンテンバーサマイクロジャケット

ザ・ノース・フェイス人気のマイクロフリースを採用したジャケット。

薄手、軽量かつ保温性に優れており、登山や肌寒い季節のキャンプにも最適な中間着です。

環境問題にも配慮し、リサイクルフリース素材を使用。

薄手なので、レイヤリング時の行動着としても、その役割を果たしてくれます。

phenix(フェニックス) Shaggy Boa Fleece Jacket

フェニックスからリリースされている、毛足が長く、保温性に優れたシャギーボアフリース素材を採用したジャケット。

アウターレイヤーとミドルレイヤーをファスナーでジョイントさせる「2×ZIP SYSTEM」など、アクティビティに合わせてさまざまなカスタマイズができます。

秋・冬のミッドレイヤーとしておすすめです。

アウターレイヤーのおすすめ商品

mont-bell(モンベル) ストームクルーザージャケット

言わずと知れたアウターに最適な機能を搭載した「モンベル ストームクルーザージャケット」です。

ゴアテックスファブリクスと呼ばれるWLゴア&アソシエイツ社が製造販売する防水・透湿性素材を採用。

耐水圧は、50,000mmと嵐のような過酷な環境下でも、十分耐えられる機能性を完備しています。

実際に筆者も愛用し、屋久島のトレッキングでは10時間を超える大雨に打たれながらの山行で活躍しました。

高い透湿性に加え、軽量コンパクトであるため、悪天候時の心強い味方です。

ストームクルーザージャケットのレビュー記事

【モンベル】ストームクルーザージャケットレビュー!洗濯できる最強レインウェア

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レイヤーの選択を間違うと低体温症のリスクも

ここまで、各レイヤーの特徴や選び方、おすすめ商品をご紹介しましたが、レイヤリングの仕方を間違うと低体温症のリスクがあることもお伝えしなければなりません。

低体温症とは、寒風や冷水に長時間さらされ「体温が35度以下に低下した状態」のこと。

軽度の低体温症では体が震え、皮膚は冷たく蒼白(そうはく)になります。

症状が進行すると内臓や脳などの重要器官の体温がさがり、生命機能を維持できなくなり、最悪の場合、死に至ります。

低体温症は冬場のリスクが高いと思われがちですが、全くそんなことはありません。

たとえば、2009年7月16日北海道、トムラウシ山では、ツアー会社が企画した登山でプロガイドを含む9名が夏山で死亡しました。

トムラウシ山遭難事故調査報告書」によると、悪天候の中、ツアーを敢行したことによる低体温症が原因だと発表されています。

このように、天候の移り変わりが激しい場所または高所等、複数条件が重なれば、たとえ夏山であっても低体温症のリスクが高まります。

汗を素早く吸水・発散するベースレイヤー、保温性を持続するミッドレイヤー、悪天候でも高い防風性、耐水性を誇るアウターレイヤーで命を守ってください。

ぜひ、このような事例も踏まえて状況に合わせたレイヤリングを行いましょう。

参考元:トムラウシ山遭難事故調査報告書|トムラウシ山遭難事故調査特別委員会

【事例】春秋のアウトドアウェア着こなし術

ここまでの解説を踏まえて、筆者が実践している春〜秋のレイヤリング一例をご紹介します。

春〜秋の着こなしを覚えることで、春〜秋の登山やハイキング、積雪のない冬の低山ハイキングまで対応可能。

ぜひ、こちらのレイヤリングを参考に、状況に合わせてミッドレイヤーを変更するなどカスタマイズしてみてください。

レイヤリング

ポイントは、汗をかく前に1枚脱ぎ、寒さを感じる前に1枚着ること。

暑さ寒さを我慢せず、こまに調整しましょう!

まとめ

レイヤリングとは、アウトドア環境に限られたウェアで対応する重ね着のテクニックのこと。

ベースレイヤー、ミッドレイヤー、アウターレイヤーの3層で考え、それぞれに適したウェアを選びましょう!

怖いのは夏でも起こりうる低体温症。

野外でのリスクを少しでも軽減するために、高機能なウェアと知識を備え、楽しく安全にアウトドアを楽しみましょう。

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川口貴史

1984年生まれの、もと靴職人、現フリーwebライター。アウトドア系 webメディアで執筆しています。靴業界での10年以上の経験、趣味のアウトドア経験を活かして書きます。 2018年「狩猟免許」取得|フルマラソンベスト:3時間29分。