カセットボンベ(ガス)を徹底分析!値段の違いはどうして生まれる?

カセットガス(ボンベ)

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初めてキャンプをしたのは30年も前のこと。簡素なテントと雑な焚き火、手が炭で真っ黒になって、虫に刺されて、大変でした。それでも最高に楽しい思い出です。それからキャンプスタイルはいろいろ変わりましたが、焚き火の炎、風、満天の星、朝の空は今でも私を楽しませてくれます。そんなキャンプの空気が少しでもお伝えできれば幸いです。
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カセットコンロなどの燃料としてアウトドアやご家庭でも活躍するカセットボンベ(ガス)。

どこでも手軽に入手でき便利なのですが、カセットボンベ(ガス)の値段がメーカーによってかなり差がありますよね。

値段の違いの理由や、カセットボンベを別のメーカーのカセットコンロに使用できるのか?などカセットボンベについて徹底分析します。

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カセットボンベ(ガス)値段の違いを比較!

カセットボンベ(ガス)

カセットボンベ(ガス)は、カセットコンロをはじめアウトドア用バーナー、カセットガストーチ、カセットガスストーブなどさまざまな用途の燃料として使われ、CB缶ともいわれるものです。

ホームセンターやスーパー、コンビ二でも手軽に入手できとても便利なのですが、その値段はメーカーによってまちまち。

ここでは、実際にメーカー各社のカセットボンベ(ガス)の値段を比較してみました。

イワタニ カセットガス(オレンジ)

まずは、カセットガスの老舗メーカー「イワタニ」さんがリリースしている定番のカセットガス。

公式ホームページの商品情報は、以下の通り。

商品名 イワタニカセットガス(オレンジ)
本体サイズ 68(直径)×198(高さ)mm
使用ガス LPG(液化ブタン)
内容量 250g
価格 メーカー希望小売価格:1本 350円(税抜き)
Amazon目安価格:3本×2セット 1,700円(税込)

 

UNIFLAME(ユニフレーム) レギュラーガス

新潟県燕市に本社を置くアウトドア用品総合メーカー「株式会社 新越ワークス」のブランド「ユニフレーム」のレギュラーカセットガス。

公式ホームページの商品情報は、以下の通り。

商品名 レギュラーガス
本体サイズ
使用ガス ブタンガス
内容量 250g
価格 メーカー希望小売価格:1本 330円(税込)
Amazon目安価格:3本セット 900円(税込)

 

UNIFLAME(ユニフレーム) プレミアムガス

同じくユニフレームのカセットガスなのですが、こちらは名称が「プレミアムガス」という名称。

公式ホームページの商品情報は、以下の通り。

商品名 プレミアムガス
本体サイズ
使用ガス イソブタン95%
内容量 250g
価格 メーカー希望小売価格:1本 440円(税込)
Amazon目安価格:3本セット 1,250円(税込)

 

CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)ガスカセットボンベ3本パック

金物の町、新潟県三条市に本社を置く「キャプテンスタッグ株式会社」が展開するアウトドア用品総合ブランド「キャプテンスタッグ」。

こちらのカセットボンベは、容量250g×3本入りの販売となります。

公式ホームページの商品情報は、以下の通り。

商品名 ガスカセットボンベ3本パック
本体サイズ 68(直径)×198(高さ)mm
使用ガス LPG(液化ブタン)
内容量 250g
価格 メーカー希望小売価格:3本 1,350円(1本あたり450円)
Amazon目安価格:3本セット 647円(税込)

 

100円ショップのカセットボンベ(ガス)とは3.5倍の価格差

カセットガスボンベ

左:100ショップ 右:イワタニカセットガス

カセットガスコンロの老舗メーカー「岩谷産業」のカセットボンベ(ガス)はメーカー値段1本350円(税別)。

一方、100円ショップで売られているカセットボンベ(ガス)は1本100円(税別)です。

つまり、同じカセットボンベ(ガス)なのに3.5倍の価格差が。

さらに、量販店で安売りの時には1本100円以下の商品もあります。

Amazonでもカセットボンベ(ガス)は1本あたり約110円~270円と2倍以上のばらつきがありますよね。

なぜ、同じカセットボンベなのにこれほど値段に差があるのでしょうか。

さらに検証を進めるため、次章では「岩谷産業」のカセットボンベ(ガス)と100円ショップで購入したカセットボンベを徹底比較してみたいと思います。

イワタニと100円ショップのカセットボンベ(ガス)を比較検証

カセットガスボンベ

左:100円ショップ 右:イワタニカセットボンベ(ガス)

メーカーによって値段が大きく違うカセットボンベ(ガス)。

その理由を調べるために岩谷産業のイワタニカセットガス、メーカー値段350円(税別)と100円ショップで販売していた東邦金属工業のカセットガス、トーホーカセットガス シャトル 値段100円(税別)を比較検証してみました。

形状は同じ「JIA認証」

カセットボンベ

イワタニカセットガスもトーホーカセットガスシャトルも容量は、250gで形状の大きさ、ジョイント部分など見た目はほとんど変わらないように見えます。

それもそのはず、カセットボンベ(ガス)はJIS(日本工業規格)によって各部位の形状や寸法が細かく決められています。

バルブ内部のシステムや形状も同じ規格というわけです。

カセットボンベ

またJIA(日本ガス機器検査協会)が認証しているのでほとんど同じ形状といえます。

したがって形状によって、値段が変わるということはありません。

ガスの成分が違う!

カセットボンベ

実は、イワタニカセットガスとトーホーカセットガス シャトルは、ガスの成分が違います。

どちらも原料は「LPG(液化石油ガス)」と表記されていますが、その成分が違うのです。

イワタニカセットガスには、公式ホームページを参考にすると、以下の通り「ブタン+イソブタン」という2つの成分が配合されています。

イワタニカセットガス成分表

参考元:イワタニ公式ページより

一方で、トーホーカセットガスシャトルの成分は、「ブタン」のみ。

実はこれらの成分の違いによって、カセットボンベの値段に差が生じているのです。

【結論】カセットボンベ(ガス)の値段の違いは成分によるもの

カセットガス(ボンベ)

結論なのですが、カセットボンベ(ガス)の値段の違いは、「成分」が要因です。

もう一度、おさらいしましょう。

イワタニカセットガス成分表

参考元:イワタニ公式ページより

こちら、イワタニのカセットガスの種類別の成分構成を示した表ですが、イソブタンの比率が多い「イワタニカセットガスパワーゴールド」は、値段も100円ほどお高いですよね。

イソブタンは気温が低い時でも火力が安定する特徴があり、ブタンよりも高価です。

さきほどの、トーホーカセットガスシャトルは、100円(税別)で購入したものですが、こちらにはブタンしか入っていませんでした。

つまり、イソブタンの配合有無と比率で値段が変動するんですね。

カセットボンベ(ガス)成分別の特徴

カセットガスストーブ

カセットボンベ(ガス)の値段の違いは、成分によるものということがわかりました。

次に気になることとして、それぞれの成分にはどのような違いがあるのでしょうか。

実は、カセットボンベ(ガス)に使われている燃料「LPG(液化石油ガス)」の成分には、ブタンとイソブタン、プロパンがあります。

それぞれの特徴をご紹介します。

ブタンの特徴

ブタンは、沸点が-0.5℃で通常10度以上であれば問題なく使うことができます。

また、カセットボンベ(ガス)の成分で一番安価という点も特徴の1つ。

スーパーやホームセンターで安売りされているカセットボンベ(ガス)のほとんどがブタンです。

室内での使用や春から秋のアウトドアで使うことをおすすめします。

また、カセットボンベ(ガス)を温めてくれるパワーブースター付きのカセットコンロで使うことで多少の寒さでも使うことができ、手軽に使えて使用範囲が広がりますよ。

イソブタンの特徴

イソブタンは、沸点が-11℃とブタンよりも低く、0〜40度で通年用として使えます。

主にブタンとの混合で低い温度の対応をしていますが、中にはユニフレームのプレミアムガスのように95%がイソブタンと主成分で構成され、より寒いところでも対応できる物も。

ブタンよりも少し高価ですので、全体的にイソブタンの混合されているカセットボンベ(ガス)は値段が高い傾向です。

春、秋の夜や冬の平地でのアウトドアに適しています。

パワーブースター付きのカセットコンロですと、一年中問題なく使えるカセットボンベ(ガス)です。

プロパンの特徴

プロパンは、一般的にLPガスに使われているガスで、沸点が-42℃と低く、寒冷地にもっとも適したガス。

ブタンやイソブタンに混合して入れており、その割合で対応できる寒さの程度が変わってきます。

SOTO(ソト)のパワーガスのようにプロパンが混ざって入っているものは寒冷地に強いカセットボンベ(ガス)となっています。

値段もブタンだけのカセットボンベ(ガス)よりは高価。

冬の山や高原、また、春や秋の冷え込む夜や朝に適しています。

カセットボンベ(ガス)は違うメーカーのカセットコンロで使える?

カセットボンベ

カセットボンベ(ガス)は、必ず同じメーカーのカセットコンロや指定の機器以外は使わないように注意喚起されています。

しかし、実際はJIS規格があり同じ形状ですので、どのカセットボンベ(ガス)機器にも接続できますよね。

使っていいのかはっきりと分からないカセットボンベ(ガス)とカセットコンロの関係をご紹介します。

カセットボンベ(ガス)は他のカセットコンロでも使える場合がある

カセットボンベ

カセットボンベ(ガス)がJIS規格になったのは、1995年の阪神淡路大震災の教訓からです。

当時は、規格がバラバラだったため、カセットコンロ指定のカセットボンベ(ガス)しか使えませんでした。

ライフラインが途絶え物資が十分ではない被災地でカセットコンロとカセットボンベ(ガス)はあるのに使えないという事態が発生してしまったのです。

今では、JIS規格で細部まで寸法や仕様が決まっていますので使えないことはありません。

しかし、推奨はされていません。

あくまで自己責任ということです。

なぜJIS規格なのに推奨されていない

カセットボンベ

ガス機器は、JIA(日本ガス機器検査協会)が認証した機器がほとんどです。

その認証を得るためにカセットボンベは、カセットコンロの部品の一部としてセットで提出します。

よって、その時のセット以外、メーカーの違うカセットボンベでは認証されておらず保障できないということ。

ガス機器は重大な災害をもたらす危険があるので、厳密には違うメーカー同士の使用は推奨されていません。

もしも違うメーカーのカセットボンベ(ガス)を使ったら?

カセットコンロに、もしも違うメーカーのカセットボンベを使ったらガス漏れや着火しない可能性があります。

カセットコンロとカセットボンベのジョイント部分は押し付けるだけの簡単な仕組み。

その分、手軽にガスをコンロの燃料に使えるのですが、メーカーや機器によって微妙な誤差がある可能性があり、ガス漏れなどのリスクも。

つまり、「完全に安全です」と言い切れない理由でもあります。

カセットボンベ(ガス)は推奨されている機器で使いましょう

カセットコンロ

緊急時を除いて、カセットボンベとカセットコンロは推奨されているセットでの使用をおすすめします。

また、カセットコンロを選ぶ時には、ランニングコストを考えて安いカセットボンベ(ガス)が使用できるものを選ぶのもいいと思います。

推奨されていないカセットボンベを使う時の注意点

推奨されていないカセットボンベを使う時は、自己責任が大前提です。

注意することはJIA(日本ガス機器検査協会)の認証マークが入っていることを確認しましょう。

カセットボンベ

カセットコンロに、カセットボンベをセットしたらガス漏れがないか匂いで確認します。

カセットボンベのほとんどが有臭でガス独特の匂いがするので確認しやすいです。

また、着火後もガス漏れや断ち切れなどこまめにチェックしましょう。

まとめ:カセットボンベの値段は成分によって違いがある

カセットボンベ

どれも同じだと思っていたカセットボンベも、その成分によって、値段が違うことが判明しました。

また、ブタン・イソブタン・プロパンの成分ごとに適した使用条件が異なります。

ぜひ、本記事を参考に、アウトドアの条件に応じて最適なカセットボンベとコンロを探してみてください。

最後にカセットボンベとカセットコンロは、JIS規格で統一されているため、メーカーがバラバラでも使えないことはありません。

しかし、基本的には、安全を優先するためメーカー指定のカセットボンベとコンロを使用してください。

カセットボンベの特性や使い方を知ることでアウトドアをより安全に楽しく行いましょう!

アウトドアや災害にも活躍するポータブル電源も

カセットボンベ(ガス)は、アウトドアや災害用などさまざまな用途に使用できて便利です。

しかし気象条件によっては、通常よりも沸騰するまで時間がかかってしまい、瞬時にお湯が欲しい場面などではやや使いづらいですよね。

そのような場合におすすめなのが、ポータブル電源です。

特に当ブログでご紹介した「Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000」は、IHクッキングヒーターや炊飯器などこれまでのポータブル電源では対応できなかった家電まで使用可能。

カセットボンベ(ガス)でお湯を沸かす場合と比較をしても、圧倒的にポータブル電源の方がスピーディーです。

すぐに再加熱・再沸騰できる点もポータブル電源ならでは。

突然の停電や災害で「瞬時にお湯を沸かしたい」「電気毛布で体を暖めたい」「停電時に家電を使用したい」などさまざまな状況に対応します。

別売のソーラーパネルを購入すれば、太陽光から充電も可能。

ぜひ、状況に応じてポータブル電源も視野に入れるとよりさまざまなシーンに順応しますよ。

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