最近は、新型コロナウイルスの影響もあってかキャンプ場の利用客も増え、至る所でファミキャンやソロキャンパーを見かけるようになりました。
また、釣り雑誌や釣りメディア等でも「釣りキャンプ」が取り上げられ、アングラーがキャンプや車中泊に挑戦する機会も増えているのではないでしょうか。
まさに、野外で楽しめるキャンプが空前のブームなのですが、一方で以下のような悩みも。
「テントを設営したり、薪を準備したり、なにかとハードルが高い」
キャンプやアウトドア誌をながめていると、インスタ映えするようなテントやタープが一面を飾り、めちゃくちゃキャンプ欲が高まるわけですが、初心者だとハードルが高いのも事実。
「もちろんゆくゆくは、そっち側へ行きたい!でも今は…」
こんな方もいらっしゃるはず。
前置きが長くなりましたが、本記事では、釣り好きで手軽にキャンプへ入門したいと考えている方のために「Jackery(ジャクリ)のポータブル電源」という新たな選択肢をご提案したいと思います。
目次
Jackery(ジャクリ)とは?
Jackery(ジャクリ)は、Appleの元バッテリーエンジニアらにより2012年アメリカのシリコンバレーに設立されました。
2015年には、世界初のリチウムポータブル電源を開発し、2019年には戦略的パートナーとしてJVCケンウッド社と提携しています。
そして、2019年には「株式会社Jackery Japan」を設立。
日本国内においても、アウトドアや非常用電源、災害、釣り等に重宝するエコなポータブル電源の普及を加速しています。
「地球環境の保全に貢献する」という基本理念のもと、エコな電力の普及に力を入れており、ポータブル電源やソーラーパネルの分野で今注目を集めている企業なんですね。
さまざまなメディアで取り上げられているJackeryですが、意外にも本格的な国内参入は2019年と最近です!
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源のラインナップ!
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源には以下のラインナップがあります。
- Jackery ポータブル電源240
- Jackery ポータブル電源400
- Jackery ポータブル電源700
- Jackery ポータブル電源1000
数字の意味としては、ポータブル電源が対応可能なWh(ワットアワー)、つまりどのくらいの電力を使用できるのかという電力量を示しています。
当然数字が大きくなればなるほど、使える電力量が増えるというイメージですが、とはいえイメージしづらいですよね。
そこで、ラインナップごとにポータブル電源の仕様についてまとめてみました。
製品 | ポータブル電源1000 | ポータブル電源700 | ポータブル電源400 | ポータブル電源240 |
容量 | 1002Wh | 700Wh | 400Wh | 240Wh |
重量 | 10.6kg | 6.3kg | 4.1kg | 3.2kg |
サイズ | 332×233×243mm | 299×192×191mm | 230×153×167mm | 230×133×167mm |
保証 | 24ヶ月 | 24ヶ月 | 24ヶ月 | 24ヶ月 |
定格出力 | 1000W | 500W | 200W | 200W |
最大出力 | 瞬間最大出力2000W | 瞬間最大出力1000W | 瞬間最大出力400W | 瞬間最大出力400W |
充電目安 | スマホ:約100回 サーキュレーター:約57時間 車載冷蔵庫:約66時間 電気毛布:約13時間 |
スマホ:約68回 サーキュレーター:約30時間 車載冷蔵庫:約48時間 電気毛布:約9.5時間 |
スマホ:約68回 サーキュレーター:約20時間 車載冷蔵庫:約28時間 電気毛布:約6.0時間 |
スマホ:約24回 サーキュレーター:約15時間 車載冷蔵庫:約16時間 電気毛布:約3.7時間 |
車中泊やキャンプ対応日数目安 | 2〜4日 | 2〜3日 | 1〜3日 | 1〜2日 |
どのモデルも、シガーソケット・USB・AC出力に対応。
また、別売りのソーラーパネルを活用することで、野外で充電することもでき、ご家庭の電力を利用しなくても電気が使えてエコ。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000の特徴!
今回ご紹介するポータブル電源はこちら!
「Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000 」です。
Jackery(ジャクリ)の4つあるポータブル電源の中で、1000W超えの出力を有する上位モデル!
電化製品の充電はもちろん、IHクッキングヒーターや炊飯器など、これまでのポータブル電源では対応できなかった消費電力の大きい家電も使えてしまう、とにかくすごいモデル。
ここでは、「Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000」の特徴を詳しくご紹介します。
大容量なのにコンパクト
筆者は、釣りが趣味で愛車ジムニーに釣具やアウトドアグッズを積み込み、出かけることが多いです。
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000は、消費電力の大きい家電も使える最強モデルながら、サイズ感は「332(幅)×233(奥行き)×243(高さ)mm」とコンパクト。
ラゲッジルームが狭い愛車ジムニーで、釣具やアウトドアグッズと一緒に積んでもそこまで容量を圧迫しません。
筆者が所有している釣竿と比較してもご覧の通り。
こちらの釣竿の仕舞寸法は、約32cm。
そして、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000の横幅は約33.2cm。
「あれ?ポータブル電源の横幅の方が大きいはずなのに、釣竿の方が大きく感じませんか」
疑問を解消するべく計測してみたところ、Jackery(ジャクリ)が公式で発表している横幅約33.2cmは、ポータブル電源上部の値でした。
ポータブル電源下部については、公式発表よりも横幅が小さく31cmほど。
総合的に見てコンパクトに感じるのは、こういった設計の工夫も関係しているかも。
ハンドル付きだから持ち運びもラク
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000は、画像の通りハンドル付きだから持ち運びにも対応しています。
重量は、同容量クラスのポータブル電源では軽量の部類に入る「10.6kg」。
限りなく軽量に設計されていますが、奥様に持ってもらったところ「おもたっ!」と叫んでいました(笑)
横からみると、結構存在感がありますね!
キャンプにおいて、キャンプベースを車からほど近い場所に配置する場合は問題ありませんが、距離があるとしんどいため、その場合はアウトドアワゴン等を活用したいところです。
合計8個の出力ポートで種類豊富な家電への充電・給電がラク
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000には、以下の通り合計8個の出力ポートがあります。
- USB端子 Type-c×2個
- USB端子 Type-2.4A×1個
- Quickcharge3.0×1個
- AC出力ポート×3個
- 12Vシガーソケット×1個
たとえば、AC出力ポートが3個あるため、パソコンを充電しつつ、電気毛布を使うなど多彩な使い方が魅力!
車中泊であれば、 タブレットで映画を見ながら、ケトルでコーヒーを飲むなどポータブル電源1000があるだけで気軽にアウトドアを楽しめます。
これだけ充電・給電できる出力ポートがあれば、真冬の釣りキャンプや、車中泊でも活躍すること間違いなしですね。
参考までにJackery(ジャクリ) ポータブル電源1000の充電回数の目安は以下の通りです。
- スマホ(18W):約100回
- PC(30W):約12.5回
- ライト(5W):約76時間
- ゲーム機(18W):約33回
- カメラ(4W):約42回
- テレビ(60W):約14時間
Jackery(ジャクリ)ポータブル電源1000への充電は3通り
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000本体への充電方法と充電完了目安時間は次の通りです。
- コンセントで充電:フル充電約5時間
- シガーソケットで充電:フル充電約14時間
- 別売のソーラーパネルで充電(100W):フル充電約17時間
付属の充電器を活用し、家庭用コンセントで充電できるだけでなく、車で次の釣り場へ向かう途中もシガーソケットから充電できて便利ですね。
また、別売のソーラーパネルを購入すれば、太陽光のみで充電できて、環境にも優しいです。
充電残量がとても見やすい
個人的に良いなと感じた部分ですが、ポータブル電源の液晶部分には充電残量が大きく表示されます。
真冬の車中泊や、連泊予定のキャンプでは特に気になる充電残量ですが、液晶の左側にある「DISPLAY」ボタンをポチッとするだけで、夜間でも液晶が点灯し確認しやすい。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000レビュー!実際に使ってみた感想
Jackery(ジャクリ)のハイパフォーマンスモデル「ポータブル電源1000」をレビューしたいと思います。
実際に車中泊、野外飯、釣りで使用してみたので、キャンプを気軽に始めたいアングラーの参考になればと思います。
外気温1℃で車中泊からの早朝釣り「充電残量35%」
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000を使い、外気温1℃の河川敷で車中泊を行いました。
もちろんポータブル電源はフル充電にし、真冬の車中泊でどの程度残量が低下するかを検証します。
今回車中泊時にポータブル電源を使用した条件は以下の通り。
- パソコン・スマホを充電する
- 夕食にチキンのトマト煮込みをつくる
- ケトルでコーヒーを飲む
- 夜間は電気毛布を小〜中で朝まで使い続ける
- 翌朝釣り場へ移動中にカメラの電池を充電
全て詳細にお伝えすると、長文になってしまうため、最小限の画像でささっと振り返ります。
「AC」出力ポートを使用するため、ACボタンをポチッと押します。
次に、IHクッキングヒーターのコンセントを接続。
IHクッキングヒーターは、1200Wの商品ですが、W数を変更できるため今回は800Wで使用しています。
鳥もも肉をオリーブオイルで炒めます。
IHクッキングヒーターですと、風通しが良い河川敷でも風の影響を受けずにとても便利でした。
シングルバーナーで調理をすると、風の強い日はウインドスクリーンで風よけしないと厳しいです。
さて足早にいきましょう。
炒めたチキンを取り出し、たまねぎやしめじを炒めます。IHクッキングヒーターは、600Wに下げました。
野菜がしんなりしたら、トマトのホール缶とコンソメを入れて、完成です。
完成図は、あまりうまく撮影ができなかったため割愛(笑)
料理の撮影って難しいですね…
美味しいチキンのトマト煮込みと、メスティンで炊き上げたライスを頂き、夕食は終了。
夕食後に車内に移動、あたりはすっかり真っ暗。
この時点で、ポータブル電源の残量は74%となりました。
真冬の河川敷とはいえ、ジムニーの狭い車内であれば、20時頃までは厚着をしているためか肌寒い程度。(お酒を飲んでいれば特に寒くありません)
20時を過ぎチューハイを数本飲みつつ、さきほど残したチキンのトマト煮込みをIHクッキングヒーターで再加熱し、お腹いっぱいになるまで食す。
時刻は、21時。
さすがに酔いがまわり、眠気が襲ってきたのでここで就寝することとします。
この時点で、ポータブル電源の残量は64%。
IHクッキングヒーターで何度も再加熱してしまったせいか、けっこう減ってきました。
今晩は冷えるので、ここで電気毛布を投入!
温度は「弱」で様子をみます。
そして、就寝。
翌朝、車の気温計はなんと1℃。
昨晩は、深夜からだいぶ冷え込み、途中何度か電気毛布を「中」にして、朝まで付けっぱなしで寝ておりました。
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源1000を確認すると、充電残量は46%。
一晩、電気毛布を付けっぱなしにしていたためか、約半分の充電を消費しました。
朝一は、美味しいコーヒーを飲みたかったので、電気ケトルでお湯を沸かします。
スマホの電池が減っていたので、お湯を沸かしつつ充電開始。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000は、AC出力ポートが3つもあるため、同時進行で充電できるのが便利ですね。
美味しいコーヒーを飲みつつ、次にパソコンを充電しながら、昨晩確認できなかったメールをチェック!
この時点で、ポータブル電源の残量は41%。
半数以下に減ったとはいえ、まだまだ使えますね。
車中泊はここで終了し、次に近くの川で遊んでくれる魚を探しに!
川へ移動するまでの間は、ポータブル電源にミラーレス一眼レフの電池を充電しておきます。
朝一から、近所の川へ行き、ウグイやオイカワが釣れないかと川遊び!
この時期のウグイは、イクラ餌で反応することが多いのですが、川に魚の気配なしで実釣終了。
ここで魚の画像が撮影できたら、さらに良い記事になったのですが、そこは自然なので仕方ありません。
これはこれでリアルです。
昨晩は河川敷で車中泊を楽しみ、本日は朝一から近所の川で釣り。
ポータブル電源を活用することで、寒い冬でも焚き火台、薪の準備なしに電気毛布、IHクッキングヒーターで快適な車中泊を過ごせました。
釣り人なら、前日はポイントの近くで車中泊し、翌朝からお気に入りのポイントで実釣スタート!なんてこともできるでしょう。
このパターンは、源流や渓流釣り、筆者が今シーズン通った中禅寺湖の釣りでも活用できそうなので、おすすめです!
最終的に、ポータブル電源の残量は35%ほどとなりました。
冬場、気軽に釣りと車中泊、キャンプを検討中なら、ポータブル電源という選択肢もありかもしれません。
自宅の庭で家族に振る舞う野外飯「充電残量84%」
続いては、別日に自宅の庭で家族にランチを振る舞いました。
お昼だったので、簡単に作れるメニューでどの程度ポータブル電源が消費するのか調査します。
今回ポータブル電源は、IHクッキングヒーターで「アヒージョ」と「トマト鍋」のみに使用しました。
もちろん今回もJackery(ジャクリ)のポータブル電源1000は、フル充電にしてから検証を開始。
まずはウインナーとじゃがいもを好きな大きさにカットし、鍋に投入。
次にトマト鍋の素を具材入りの鍋に一気に投入します。
あとはスイッチを入れて800Wで加熱するだけ(笑)
簡単にできるがテーマなので、ご了承ください。
じゃがいもに串が刺さり柔らかくなったら、完成です。ただ、このあとアヒージョも作るのでまだ食べません。
現時点でポータブルバッテリーの残量は95%。
次にアヒージョに使用する鷹の爪を細かくきざみます。
予め自然解凍しておいたシーフードミックスとマッシュルームを、オリーブオイルで炒めた鷹の爪のプールに投下!
魚介類に火が通るまで、炒めます。
数分後、魚介に火が通ったら完成です!
そして、さきほど作っておいたトマト鍋をもう一度加熱し、アツアツにします。
取り分けを行い、忙しいお昼にぴったりの超時短・簡単野外飯の完成です。
急ぎ足でご紹介しましたが、トマト鍋とアヒージョの2品を作り、ポータブル電源の残量は84%でした。
ハイパワーなだけあって、このまま夕飯も作れる勢いです。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000の注意点!
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000は、シリーズ最高のハイパワーモデルで、釣りキャンプや野外飯、車中泊に最適なのですが、気をつけておくべき注意点もあります。
ここでは、ポータブル電源1000の注意点をお届けします。
防水機能はないので雨天時は注意しましょう
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000には、防水機能はありません。
雨天時の釣りやキャンプに使用するなら、テントやタープが必要となりますので注意しましょう。
車中泊では雨天時でも使用可能ですが、車内で調理を行う際は、十分な換気と火の元にはご注意ください。
動作温度外の場合正しく動作しないことも
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000の動作環境は、-10℃〜40℃までです。
国内であればほとんどの条件下で使用できますが、上記動作温度以外の場合には、低・高音警報が作動し正しく動作しないこともあります。
予め持ち込むフィールドの条件を確認してから使用しましょう。
長期保管する場合には6ヶ月に1回60〜80%充電する
Jackery(ジャクリ) のポータブル電源1000に限らずですが、長期保管する場合には、非常時にも使えるように6ヶ月に1回は60〜80%の充電を行いましょう。
理由としては、ポータブル電源のリチウムイオン電池の劣化を防ぐには、残量40%の保管がベストなのですが、長期保管してしまうと6ヶ月後には自然放電で20%ほど残量が低下します。
半年後に残量が20%では、突然やってくる災害等にも対応できませんよね。
このことから、使用後に長期保管する予定なら、60〜80%の充電を実施し、半年後に再度60〜80%の充電がおすすめ。
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源1000なら自然災害にも活用できる
昨今増加する台風や、ゲリラ豪雨、地震等の自然災害。
いつどこで誰が被災するかわからない状況で、Jackery(ジャクリ) のハイパワーなポータブル電源1000は頼もしいと感じました。
今回車中泊から早朝の釣りでIHクッキングヒーターやケトル、電気毛布を使用しましたが、それでも充電残量が35%ほど残っていました。
また、スマホであれば約100回、PCであれば約12.5回も充電できるため、非常時のライフラインの確保にも役立ちます。
もちろん、ポータブル電源とはいえ使えば残量は減りますから、災害が長期的ならその恩恵は少ないかもしれません。
それでも、今回車中泊で使用したことで、大切な家族の生命を守るという意味では、頼もしい相棒になるのではないかと実感しています。
別売のソーラーパネルも購入すれば、約17時間でフル充電できますし、一台購入しておいて損はありません。
趣味の釣りやアウトドア、キャンプだけでなく、非常時の災害にも活躍するため、ちょっとお高いですが購入する価値はあるかと思います。
まとめ
今回は、株式会社Jackery Japan様のご提供のもと、ポータブル電源1000をレビューしました。
1泊の車中泊、釣り、野外飯という使い方でレビューを行いましたが、そのポテンシャルを最大限に生かしきれないほどハイパワーであったという印象です。
趣味の釣りやアウトドア、キャンプがより楽しく快適になるだけでなく、災害にも強いポータブル電源ですので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
筆者もさらにJackery(ジャクリ) ポータブル電源1000の魅力をお届けするため、次回は2021年、年明けに釣りキャンプとして再度レビュー記事を執筆しようと考えています。
それではまた、次回記事でお会いしましょう(笑)
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