栃木県塩原温泉の最奥、赤川渓谷に面した山の中にある温泉旅館「大出館」を紹介します。
「大出館」は、塩原温泉発祥の地である塩原温泉元湯の一角にあります。
「大出館」に湧き出る墨を垂らしたような「墨湯」は、全国的にも此処だけにしかないと言われるほどの秘湯です。
塩原温泉元湯には、赤川渓谷沿いに「ゑびすや」と「元泉館」がありますのでこちらの日帰り温泉も紹介したいと思います。
塩原渓谷歩道を歩きながらぼたんで有名な「妙雲寺」「もみじの湯」なども紹介します。
また、家族連れで楽しめる「箱の森プレイパーク」や「箒川ダム」、塩原温泉地区の釣り情報なども紹介していますのでぜひご覧ください。
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目次
奥塩原温泉「大出館」の基本情報
住所 | 〒329-2922 栃木県那須塩原市湯本塩原102 |
営業時間 | 受付時間 AM 10:00 ~ PM 2:00
利用時間 AM 10:00 ~ PM 4:00 |
営業時期 | 通年 |
定休日 | なし |
電話番号 | 0287-32-2438 ( 0287-32-2603)
FAX 0287-32-2558 |
料金 | 大人(15歳以上) 600円 小人(3~15歳未満)300円 |
駐車場 | 普通車25台 |
公式URL | http://www.ooidekan.com/ |
泉質 | 含硫黄-ナトリウム-塩化物炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉) |
<大出館 詳細地図>
奥塩原温泉「大出館」の特徴
「大出館」は、塩原温泉奥塩原の大自然に囲まれた深い山奥にあります。
渓を見下ろす山肌に佇み、春は新緑・秋は真っ赤な錦繍の中でのんびりと天然温泉を楽しむことが出来ます。
「大出館」のご紹介
「大出館」は、塩原温泉街から西に伸びる国道400号線を田島方面に向かい、上塩原から左折して山の中を15kmほど行った所にあります。
途中の分かれ道から左折し、狭い道を下ると右手に「大出館」の建物が見えてきます。
冬場は、積雪がある為にスノータイヤが必須です。
玄関を入ると左手に受付があり、ここで入浴料金600円(大人)支払います。
右手にあるエレベーターで1階にある浴場へと向かいます。
下は、フロントに掲げられている元湯温泉の歴史です。
元湯温泉は、大同年間に発見されたという歴史ある温泉で塩原温泉の発祥地とも言われています。
エレベーターで1階に降りると、浴場入口には墨の湯と五色の湯の暖簾が掛かっています。
墨の湯は、日本にたった1つしかないと言われる墨を流したような温泉です。
五色の湯は、赤川渓谷を見下ろせる露天風呂になります。
脱衣所は、洗面台が2つのみで狭いのですがとても清潔に整頓されていました。
右下の写真は、浴室の脇にあるミニ休憩所です。
内湯のご紹介
内湯は、脱衣所から入って右手に墨の湯、正面に鹿の湯があります。
洗い場は狭く、シャンプーとボディーソープが置かれているだけです。
鹿の湯と墨の湯の湯口にはコップが置かれており飲泉も可能。
鹿の湯は、口に含むと苦みが強い温泉です。
墨の湯は、口に含んでも苦みはあまり感じませんでした。
鹿の湯も墨の湯も胃腸病に効能があるそうです。
こちらの二つの湯は混浴で、私が入った時は老夫婦が一組入っておられました。
茨城県から一泊で来られたそうですが、大出館の湯がとても気にいられたようです。
下は、琥珀色をした天然温泉の鹿の湯です。
大出館には、その他にも数多くの名湯があり下の「平家かくれの湯」もそのうちの1つです。
「平家隠れの湯」は、内湯の中でも露天風呂側にあり、壇ノ浦の戦いで敗れた平家の武士が逃げ込み隠れたことからこの名が付けられたそうです。
効能としては、胃腸病、糖尿病に良いとされております。
平家かくれの湯からは、窓越しに奥塩原の光景を楽しむことが出来ます。
下右の光景は、赤川渓谷沿いにある元泉館とゑびすやの駐車場です。
露天風呂のご紹介
平家かくれの湯からは、露天風呂に入ることができます。
露天風呂は岩の湯といい、琥珀色した素晴らしい温泉です。。
ここからは、眼下に赤川渓谷を望むことが出来、のんびり浸かって疲れた体を癒すことができます。
この露天風呂も混浴となっています。
下は、露天風呂から見た元泉館とゑびすやです。
下は、大出館の自家原泉付近です。
源泉の湯温は50℃以上で、8つあるすべての浴場は源泉掛け流しです。
温泉分析表
<御所の湯(湧出地:栃木県那須郡塩原町湯本塩原101-8番地)>
泉質 | 含硫黄 -ナトリウム- 塩化物 炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉) |
泉温 | 50.9℃(気温12.0℃) |
効能 | 炭酸泉49度。8つの浴槽ごとに浴用、飲用に特効あり。
野天風呂(神経痛)、御所の湯(胃腸病)、平家かくれの湯(糖尿病)、名物・墨の湯(リューマチ)、子宝の湯(婦人病)、婦人風呂(胃腸病) |
<墨の湯(湧出地:栃木県那須郡塩原町湯本塩原前黒山国有林矢坂事業区101林班8のうち(3)>
泉質 | 含硫黄 -ナトリウム- 塩化物 炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉) |
泉温 | 52.6℃(気温12.0℃) |
効能 | リュウマチ、糖尿病、関節痛、神経痛など |
高尾の湯(子宝の湯)も注目
奥塩原温泉「大出館」には種類豊富な温泉があり「高尾の湯(子宝の湯)」もそのうちの1つです。
なかなか子宝に恵まれずにいた先代の女将さんが、このお湯に浸かり体を温めたところ、二人のお子様を授かることができたことから、名付けられたそうです。
婦人病、冷え性などの効能があるとされています。
奥塩原温泉「大出館」へのアクセス
お車でお越しの場合
東北自動車道 西那須野IC ~(約35分)~ 元湯温泉口 ~(約4km)~ 大出館
電車でお越しの場合
東京(新幹線)~(約1時間25分)~JR那須塩原駅(バス)~(約60分)~ 大出館
塩原温泉街に雪が無い場合でも、こちら元湯方面は山奥になりますので積雪の場合がございます。
例年12月下旬~4月上旬は「スタッドレスタイヤ」が必要となっております。
積雪、雪質の状況によりスタッドレスタイヤ、4WD装備車が必要な場合もございます。
お車でのお越しの場合は、雪や道路の状況など事前にお問合せ下さいますよう宜しくお願い致します。
また、温泉街からの無料送迎を行っております。
詳細に付きましては、下記にお問い合せください。
大出館 0287-32-2438 ( 0287-32-2603)
引用元:大出館公式ページより
塩原温泉地区の釣り情報
塩原温泉地区は、温泉街を箒川が流れています。
箒川の渓流釣りとアユ釣り情報をご紹介します。
箒川・渓流釣り情報
期間(2019年度) | 2019年4月7日~9月19日(午前5時~日没まで)
錦帯岩上流より全域:4月7日~4月26日 七ツ岩上流より全域:4月27日~9月19日 |
料金 | ①全魚種期間券 9,000円
アユを含む全魚種券(10月31日まで有効)鮎を除き全魚種9月20日より禁漁。 ②雑魚期間券 6,000円 アユを除く全魚種券。鮎を除き全魚種9月20日より禁漁 ③全魚種日釣券 3,500円 解禁日より3日目まで発行。1日限り有効。 ④雑魚日釣券 1,500円 解禁4日目より発行。1日限り有効。 (中学生及び身体障害3級以上半額、小学生以下無料) ※現場売りは500円加算されます。 ※上記全て特設釣場は使用できません。 ルアー&フライ(C&R)エリア料金は、日釣券2,000円(中学生半額、小学生以下無料) |
漁法 | 漁業組合で認めた「竿釣り」に限ります。 |
箒川・鮎釣り情報
期間(2019年度) | 2019年6月30日~10月31日(午前5時~日没まで)
塩釜地区の七つ岩上流から上塩原地区まで |
料金 | ①全魚種期間券 9,000円
解禁日より10月31日まで有効。鮎を除き全魚種9月20日より禁漁。 ②鮎期間券 6,000円 解禁日より10月31日まで有効。鮎を除き全魚種9月20日より禁漁。 ③全魚種日釣券 3,500円 解禁日より3日目まで発行。1日限り有効。 ④鮎日釣券 2,000円 解禁4日目より発行。1日限り有効。 (中学生及び身体障害3級以上半額、小学生以下無料) ※上記全て特設釣場は使用できません |
漁法 | 友釣りに限る。(投網は年間を通じて禁止です。)
C&R区間での、「友釣り」は午前5時から漁期の間で認めます。 但し、ニジマスによる囮の捕食とそれに伴う釣具の破損等は遊漁者の責任で行うものとします。 |
※遊漁期間や料金等の詳細は、「塩原漁業協同組合」へお問い合わせください。
ただいま、塩原漁業協同組合の公式ページ(http://www.siobara.or.jp/gyogyo/)へアクセスできない状態となっております。(2020年1月時点)
つきましては、お電話にてお問い合わせください。
TEL:0287-32-2264
塩原温泉地区のお勧め観光スポット
妙雲寺
塩原温泉の妙雲寺の東側にある駐車場に車を置き、妙雲寺から塩原もの語り館、もみじの湯を経てこの界隈を歩いてきました。
週末にもかかわらず塩原温泉街は人通りも少なく、妙雲寺にも人の気配はありませんでした。
ぼたんの花を目的に訪れたのですが、まだ蕾は固く、開花には早かったようです。
ただ、慰めてくれたのは境内に満開を迎えた八重の桜でした。
境内には、奥の細道で有名な松尾芭蕉の句碑があります。
自然石には、芭蕉の句が彫られていました。(下右の右側の石)
『“初しくれ 猿も小蓑を ほしけ也 はせを ”』
寛政五年(1793)3月
佐久山桃岸舎潭交 福渡眠松下枕石建立
那須郡塩原町下塩原
臨済宗妙心寺派甘露山妙雲寺
ぼたんは咲いていませんでしたが、境内奥にある常楽の滝の清水には真っ白な水芭蕉が咲いていました。
二株の可憐な水芭蕉には、何故か心が癒されました。
塩原妙雲寺では、ぼたんまつりを開催しています。参考までに2019年の開催日は以下の通りです。
- 期間:2019年 5月8日(水)~31日(金)
- 会場:妙雲寺境内(那須塩原市塩原665)
- 駐車場:塩原温泉交流広場 無料(那須塩原市塩原675-9)
- 入園料:400円
- 開園時間:8:30〜16:30
<塩原温泉交流広場 詳細地図>
塩原もの語り館ともみじの湯
妙雲寺を後にして、塩原もの語り館に向かいます。
箒川の清流に掛かる橋からもみじの湯方面を見ると、目にも眩しく山が輝いていました。
途中、温泉まんじゅうの直売所に立ち寄り、蒸かし立てのまんじゅうを試食をしながらお土産に数箱を買い求めました。
塩原もの語り館の脇には小さな足湯があり、そこで足湯に暫し浸ってきました。
箒川に掛かる吊り橋を渡ると、川沿いに塩原渓谷歩道が整備されています。
橋から右手にちょっと行くと、共同浴場で有名な「もみじの湯」があります。
数人の男性が、対岸の新緑を眺めながらのんびりと湯に浸っていました。
もみじの湯へ行くには、「塩原もの語り館」の駐車場に車を止め、徒歩移動ですぐです。
共同浴場であるために混浴ですし、簡易の脱衣所はありますが、暖簾があるだけですので脱衣が見えてしまいます。特に女性には難易度の高い温泉です。
- 住所:栃木県那須塩原市塩原温泉古町
- 営業時期:通年
- 営業時間:男女混浴 利用は日中のみ(夜7時〜朝7時は湯を抜く)
- 泉質:ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
- 効能:神経痛、筋肉痛、関節痛
秋には、真っ赤な紅葉に包まれてのんびりと湯に浸かることが出来ます。
塩原渓谷歩道などの散策路は、塩原ビジターセンターで確認できます。
塩原ビジターセンター
- 〒329-2921 栃木県那須塩原市塩原前山国有林
- TEL・FAX 0287-32-3050
- オフィシャルサイト http://www.siobara.or.jp/vc/
<塩原もの語り館 詳細地図>
那須塩原市施設振興公社「箱の森プレイパーク」
箱の森プレイパークは、塩原温泉街から西に進み中塩原八幡下から右折して県道266号線に入り、塩原運動公園の先を右折した奥にあります。
園内には、アスレチック、自転車広場、宿泊施設、バーベキュー広場や日帰り温泉など、家族連れで一日中楽しめる施設がたくさんあります。
大人も子どもも楽しめる施設ですので、塩原へ観光の際はぜひお立ち寄りください。
<箱の森プレイパーク 詳細地図>
箒川ダム
箒川ダムは那珂川水系箒川の上流にあります。
東北道西那須野塩原ICより国道400号で箒川渓谷を塩原温泉方面へ向かう途中左手にあります。
国道脇にある駐車場から山道を10分ほど歩いて下ると箒川ダムが樹間に見えてきます。
11月上旬の紅葉シーズンには、全山が彩られ素晴らしい光景の中にダムを見ることが出来ます。
箒川ダムは発電所の発電用取水堰として建設されたダムで、堤頂長59.5m、堤高11.1m、堤体積2,221㎥、敷幅8.3mの発電用の重力式コンクリートダムです。
洪水吐ローラーゲート3門、有効貯水量62,000㎥で、1940年着工1943年に完成し、東京電力(株)で管理されています。
下は、対岸から金網に囲まれた狭い通路から金網越しに見たダムの下流です。
<箒川ダム 詳細地図>
塩原温泉地区のおすすめ日帰り温泉
元泉館(奥塩原温泉)
元泉館は、奥塩原の赤川渓谷沿いの原生林に囲まれたとても静かな温泉宿です。今回ご紹介した「大出館」すぐであるため、温泉マニアの方は一度にさまざまな温泉を楽しめますよ!
宿泊はもちろんのこと、日帰り入浴で素晴らしい天然温泉を楽しむことができます。
住所 | 〒329-2922 栃木県那須塩原市湯本塩原101番地 |
営業時間 | 日帰り入浴のみ(8時~20時の間の2時間) |
営業時期 | 通年 |
定休日 | なし |
電話番号 | 0287-32-3155 |
料金 | 大人800円、お子様400円(ホームページを見たとフロントに申し出ると大人800円が600円、お子様が400円から300円へ) |
駐車場 | あり |
公式URL | http://gensenkan.com/index.htm |
泉質 | 含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉) |
温泉効能 | 神経痛、リウマチ性疾患、筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性消化器病、痔疾など |
<元泉館 詳細地図>
日帰り温泉施設は、赤川沿いの別棟にあり広い内湯と石組の露天風呂があります。
広い内湯は、高尾の湯と言われ肌をスベスベにしてくれます。
江戸時代の名妓と謳われた二代目高尾が元湯の出身で、幼少のころは元湯の温泉にも入ったそうです。
その高尾太夫にちなみまして美人の湯とされているそうです。
内湯にある邯鄲(かんたん)の湯は、美肌に良いとされる成分のメタケイ酸が3mgあり、全国的にも有名な天然温泉です。
石組の露天風呂は赤川渓谷沿いにあり、渓のせせらぎを聞きながらのんびりと湯あみすることが出来ます。
また、秋には真っ赤な錦繍の中で天然温泉を楽しむことができます。
ゑびすや(奥塩原温泉)
ゑびすやは、奥塩原の赤川渓谷沿いにある宿泊と湯治の宿で元泉館の隣にあります。
塩原温泉元湯は、平安初期承和元年(834年)僧空海によって発見されたと伝えられ、戸数84旅館48戸にのぼり、江戸初期には「元湯千軒」と言われる賑わいを呈していました。
1659年の大地震により1村6泉皆埋没し、北端に位置していた「梶原の湯」のみが難を逃れたそうです。
館内にある梶原の湯は、文治2年(1186年)梶原景時、影季が平家に見方した(那須の余一の兄達)を打たんとして傷を負い、負傷治療のために入浴したと伝えられております。
住所 | 〒329-2922 栃木県那須塩原市湯本塩原153 |
営業時間 | 10:45〜15:00 |
営業時期 | 通年 |
定休日 | 不定休 |
電話番号 | 0287-32-3221 FAX 0287-32-3223 |
料金 | 大人500円 |
駐車場 | あり |
公式URL | http://ebisuya3.sakura.ne.jp/ |
泉質 | 含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 |
温泉効能 | 胃腸病、心臓病、高血圧症、糖尿病、むちうち症、神経痛、切り傷、やけど、リュウマチ、婦人病、皮膚病、肥満症 |
<ゑびすや 詳細地図>
混浴風呂には、深めの梶原の湯(源泉38℃)と弘法の湯(源泉52℃)があります。
胃腸病に良いのは梶原の湯で飲泉が出来、強い苦味です。
弘法の湯は、源泉52℃で水で薄めないと入れないようです。
ここには、間欠泉があり1~2分おきに湯が噴出し直接湯船に注がれています。(知らずに近くにいると焼けどしそうですよ。)
まとめ
栃木県の塩原温泉には素晴らしい温泉がたくさんあります
今回紹介した、奥塩原元湯は塩原温泉発祥の地と言われる古い歴史があります。
塩原温泉街から遠く離れ、山奥に残る古い歴史のある3軒の温泉宿で素晴らしい天然温泉に浸かりながら四季折々の変わりゆく風景を楽しむのも、また、格別ではないでしょうか。
塩原温泉地区には、お勧めの自然観察探索路などがたくさんあります。
お子様やご家族で、整備された探索路を探検するのもまた、素晴らしいかと思います。
▼栃木県おすすめの日帰り温泉施設はこちら!